第58話 藤也のエッチ

生徒会長戦。

何だかよく分からん展開になってきた。

俺は考えながらユナとメッセージをやり取りする。

生徒会長になる為の選挙運動とかの話だ。

俺はメッセージを見る。


(ユナはどんな生徒会長になりたいんだ)


(私は女性主義とかそんなのは望まないけど.....女性差別を無くしたいから生徒会長になりたいんだよね)


(お前らしいな。何というかそういう正義感の強いところ。羽田と似ている)


(光はまた別の正義があるからね)


ニコッとする様な文章を送ってくるユナ。

俺はその文章に.....和かに、そうか、と送る。

そしてユナは、私は.....みんなに励まされた。あの男を当選させたくないってのもあるけどね.....うん、と送ってくる。

俺はその言葉に眉を顰める。


(でも光にも負けたくないな。私は私自身の思いがあるから)


(そうか。お前が頑張るなら俺も協力するよ。羽田には取り敢えず了承とか貰ったし自由に動けそうだ)


(有難う。ふふっ。何だか嬉しいな)


(それは恋人と一緒だからか?)


(そうだね。うん)


そんな言葉を言いながら微笑みのメッセージを送ってくるユナ。

俺は、可愛いな、と思いながらユナにメッセージを送る。

するといきなり、ざー、と音がした。

バシャンとも。


何の音だ、と思いながら見ると。

通話になっていて.....その。

ユナの裸が.....。

ウォア!!!!?


「ゆ、ユナ!通話になってる!!!!!」


『え?.....あ!!!!?きゃあ!!!!?』


胸を隠す仕草をして俺を睨んでくる。

俺は真っ赤になりながら、お、お前は風呂だったのか!、と絶句する。

するとユナは、そ、そうだけど、と返事をしてくる。

まさか風呂からメッセージを飛ばしているなんて.....、と思いながら俺はユナに話してみる。

ユナは通話画面を切りながらボイスだけで発してくる。


『藤也のエッチ』


「.....まあ俺が悪い.....のか?でも通話にしたのはお前だよな。ユナ」


『まあそうだけど.....うー.....』


物凄く恥ずかしいのか言葉が出て来ないらしい。

俺はその姿を見ながら苦笑する。

目に焼き付いてしまった.....ユナの艶美な裸が.....。

左右に首を振りつつ。


『ねえ。藤也』


「な、何だ?」


『私って.....生徒会長に立候補しても良いのかな』


「え?.....ああ。悩んでいるのか」


『勝ちたいって思っているけど。でも.....何だかその。.....私みたいな人が〜って感じでもあるんだよね』


俺は顎に手を添えてから答える。

お前は有能だから。

だから生徒会長も適任かもしれないぞ。

と答えてみた。

女性の生徒会長なんてあまり聞いた事無いしな。


『.....山田を打ち負かしたい』


「だな。山田は許せない」


『だから私は.....悩んでいるの』


「.....分かった。でも大丈夫だ。お前なら受かるさ」


そんな感じで説得しながら。

俺は励ます。

するとユナは、有難う、と言いながら画面を映した。

そこには.....バスタオル姿のユナが.....!!!?!

俺は、な、何しているんだ!、と言う。

ガタンと学習椅子から落ちた。


『ねえ。藤也。私って魅力ある?』


「魅力.....ってお前な!?」


『私ね。.....藤也が好きだからこの身体も捧げて良いって思っているから』


「.....お前.....!?」


『でも今は恥ずかしいから』


「だ、だよな!うん!」


ったくコイツは!

思いながらユナを見る。

ユナは笑顔で、エヘヘ。サービスだから、と言ってくる。

俺は真っ赤になりながら、お前な.....、と頬を掻く。

するとバスタオルが外れた。

で、落ちる。


「.....!!!!?」


『キャ、きゃあああ!!!!!』


「アホかお前は!!!!!そんな事をするからだ!!!!!」


キャーキャーな感じで俺達は慌てる。

また裸を見てしまった。

鼻血が出そうなんですが.....。

俺は思いながら鼻血を何とか堪えつつ。

全くお前は!、と説教する。


『ごめん。藤也。やっぱりエッチ』


「俺のせいか!!!!?」


『藤也のすけべ』


「俺のせい!?」


そんな感じで俺達はツッコミ合いながら。

そのまま暫く会話していた。

すると今度はリビングに戻ってから。

ユウちゃんが顔を見せてくれた。

英さんも、だが。

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