小人のたわごと
しほ
第1話 カクヨムと私
私は小説家を目指したことは一度もありません。自分を表現するのは最も苦手な人間でしたから…。しかし、人は変わるものです。
小学生の頃、母がブルーチップと言う水で貼るシールを集めていました。地域的なものではなく、全国規模のポイントシールだったそうです。商店で買い物をすると、あり得ないほどもらえました(笑)
年末になるとシール台帳に切手の要領で水をつけて貼るのが私の仕事でした。六十冊くらいになりましたね。
青いリスがプリントされた可愛いものですよ!ご存知の方いるでしょうか?
母は私に言いました。このカタログから好きな物を選んでいいよと!
小学校3年生だった私は小さなキーボードを
欲しがりました。すると母はすかさずこう言いったのです。
『ピアノを習うなら頼んであげる』
私はまんまと母の戦略にはまり、ヤマハ音楽教室に通うこととなりました。しかし、私はそこで少しごねたのです。
ピアノじゃなくエレクトーンがいいと。
エレクトーンは両手両足を巧みに使い演奏をするものです。ベースと呼ばれる足で演奏する鍵盤があるのが特徴です。
そんなこんなで、エレクトーンを習い始めました。そこで皆さんに質問です。
Q.JOCとは何の略でしょう?
たいていの場合、日本オリンピック委員会と答えるでしょうね。しかし、ヤマハ音楽教室では違うのです。
A. ジュニアオリジナルコンサートの略なのです。
1987年~1998年まで日曜の朝に放送されていた番組は15歳以下の子どもが作曲したもを発表するものでした。
私はそれに憧れ、JOCの大会に出るため曲を作り始めました。何度か出場ましたが札幌大会まででしたね。もちろんですが、トップの人しかTVには出られません。
JOCの大会もスポーツと同じように、勝ち進まなければなりません。そして、高校生の私は詩に目覚めていきます。
ノート1冊分でしたが日常の事を日記のように記しました。
ある作曲家の人が書いた本に「まずは短くてもいいから最後まで完成させることが大事である」と書かれていました。
本当にそのままの事なのですが、これが難しい。
インロトやさびの部分は浮びやすいのです。そして今、小説も同じだとつくづく思い知らされています。
どうつなげていくか、どう終わらせていくか。私はまたもや同じ課題に取り組むことになってしまいました。
身長150センチの母さんの頑張りを息子たちにいつか分かってもらえたらと思い小説を書き始めたのです。反抗期の息子たちに言ってダメなら、私の背中を見ろ‼って感じですかね。
でも、まぁ自己満足ですね。
小説を書かせてもらう時間があるのと、機会を与えてもらえたことに感謝しています。
※ちなみに、小学生の頃に欲しかったブルーチップで頼めるキーボードですが…。
結局頼んでもらえませんでした。母が持っていた
足踏みオルガンって......。
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