November: The end of somebody's secret

November/11月: The end of somebody‘s secret


11月1日(木曜日)、くもりのち雨、19:55

今日の体重は、46.9㎏

今日起きた時間は、7時34分。

今日の体調は、いつもより少し体が重い。

今日のファッションは、黒のキャップ帽子に、黒のスウェットワンピースに、白のワンポイントの靴下に、黒のスニーカー


今日は、心療内科の通院日だった。

落ち込んでいるからか、何もやる気が出なくて、病院に行くのも億劫だった。

しかも、何か知らない電話番号から電話かかってきたし。まぁ、無視して居留守したけど。

何なの?

私、何か支払い忘れていたっけ?

クレジットカードとか持ってないしなぁ。

また、同じ電話番号が、2、3回ぐらいかかってきたら、出よう。

昨日、既読が付いて以来、ユウマくんから何も、LIME来ていないなぁ。

ハァ。

私、病院で何伝えたっけ?

もう、どうでも良いや。




11月2日(金曜日)、くもり、18:41

今日の体重は、46.7㎏

今日起きた時間は、6時27分。

今日の体調も、少し体が重い。


今日は、食料の買い出しへ、スーパーへ行って来たら、美容室に行った日(10月14日の日曜日)に遭遇した、変な背の低いねずみ男みたいなおじさんとまた遭遇して、また話しかけられてウザかった。

そのねずみ男みたいなおじさんのしつこさに根が折れて、少し、ユウマくんの事も話してしまったけど、大丈夫よね。

ユウマくん=金田桃太って、確実に断定したわけじゃないし、ユウマくんとデートしたことなんて言わなかったし。ただ、それらしき人と話したことあるだけで、知り合いでも何でもないって嘘ついておいた。

本当にしつこかったなぁ。すごく辛辣な対応したし、全身スウェットだったのになぁ。

そして今日も、ユウマくんからLIMEの返事なくて既読スルーだったし、また知らない電話番号から電話がかかってきただけ。しかも、昨日と同じ電話番号。ハァ。うっとうしい。




11月3日(土曜日)、晴れ、15:07

今日の体重は、46.4㎏

今日起きた時間は、10時52分。

今日の体調は、体重が少し減ったけど、食欲は少しある。


ユウマくんに明後日(11月5日の月曜日)に、純喫茶素直でご飯食べないかって誘ったけど、既読スルーされた(泣)

何か、このまま自然消滅しちゃうのかな…?

ユウマくんに、金田桃太のことを聞いてみたいなぁ。




11月4日(日曜日)、くもり時々小雨、18:27

今日の体重は、46.9㎏

今日起きた時間は、11時14分。

今日の体調は、胸の張りが辛い。

今日のファッションは、マルーン色のVネックのトップに、白のアシメトリーな丈のスカート、ベージュのストッキングに、黒のエナメルパンプス


今日はあのカフェ付きパン屋に行って、チーズケーキを食べていたら、透子ちゃんと会った。そして、透子ちゃんに私から声かけた。

「透子ちゃん、久しぶり。」

「あ、藍埜ちゃん、久しぶり。」

よかった。前、会った時みたいに気まずくならなくて。

でも、透子ちゃんは、ユウマくんの事をいきなり聞いてきた。

「そう言えば、あのユウマって言う人と、どうなったの?」

私は正直に、「10月の終わりぐらいから既読スルーが始まって最近、会ってない。」と、答えた。

そしたら、透子ちゃんはしょんぼりして、ただそっかと、返事しただけだった。

そして、金田桃太のことを追っかけてる芸能リポーターや、しつこい週刊誌の記者の話になった。

透子ちゃんも、しつこい週刊誌の記者の質問攻めの餌食になったとか。

でも何か、今の透子ちゃん、その週刊誌の記者に今の私には、見えちゃうんだよね。

このまま、ユウマくんとお別れなのかな…?




11月5日(月曜日)、雨、21:44

今日の体重は、47.2㎏

今日起きた時間は、11時59分。

今日の体調は、お腹が痛い。

今日のファッションは、オリーブ色のタートルネックのミニワンピに、オリーブ色の厚底ハイヒールのストラップシューズ。


今日は1人ぼっちで、純喫茶素直に行ってきた。

ハンバーグ定食セット(キャベツの千切り、目玉焼き、お豆腐とわかめが入った味噌汁、白ご飯のセット)を頼んだら、おまけに、アイスの上にサクランボがのってるメロンクリームソーダを、もらった。

ありがとう♡マスター♡

マスターに、「今日は一人なの?」って聞かれたから、

「そうですね。最近、ユウマくんとあんまり会っていないんですよ。今日、私が来る前にユウマくん、この喫茶店に来ましたか?」って、マスターにユウマくんのことを聞いた。

「そう言えば、最近、来てないなぁ。ユウマくん」って答えられた。

どうすれば良いんだろって悩んでいたら、マスターに、「今は冷却時間なのかな?」って深堀されちゃった。そして、私は正直に、「わからない」って答えた。

私、恋愛以外に何かハマれるものってあったっけ…?

それを見つけよう。あと、日雇いバイトにもっと行き始めよう。

ユウマくん(男)がいなくても、がんばれることを前提に、これから生きよう。

まだ、悲しいけど。




11月7日(水曜日)、くもり、14:11

今日の気分は、もう最悪。

最終的に、鳴り続けていたあの知らない電話番号に出たら、あのクソ井ノ内瞭也だった。

最悪。吐きそう。よみがえるトラウマ。

金田桃太のことも聞いててウザかった。

仮に私が、有名イケメン俳優兼モデルの男に、好かれていたからと言って、どうして私を、自分の女の子リストから外したくないわけ?

本当に切れそう。

って言うか、どうして金田桃太の事を?

もしかして透子ちゃん、井ノ内瞭也にユウマくんの事を、金田桃太前提で話したのかな。ちょっとショック。

もちろん、速攻、着信拒否にしといた。

もしかして、本当の本当に、ユウマくん=金田桃太なのかな?

でも、どうして、金田桃太が、私なんかを?




11月8日(木曜日)、晴れ、16:57

今日の体重は、46.8㎏

今日起きた時間は、9時56分

今日の体調は、食欲増進。


ユウマくんからのLIMEの返事なし。相変わらず、既読スルーで連絡すらない。

悔しかったから、単発バイトをアプリで登録してきた。

11月12日(月曜日)に、働くぞ~。

あ、15日、心療内科の通院日か。

もしかしたら、失恋の事を話さなきゃなぁ。


…井ノ内瞭也から、LIMEの友達申請来たけど、ブロックしといた。

なんなの?アイツ。バカなの?




11月12日(月曜日)、晴れ、21:42

今日の体重は、46.5㎏

今日起きた時間は、6時30分

今日の体調は、キンチョーと少し過呼吸

今日のファッションは、日雇いバイト先指定の服装。


今日は久しぶりに、日雇いバイトに行ってきたよ。前回と同じ工場。

ハァ。疲れたなぁ。筋肉痛でバキバキだわぁ。

工場の近くにも週刊誌の記者がいて、本当に鬱陶しかった。

何あの背の低いねずみ男みたいなおじさん。しつこい。

ユウマくんと会わなくなって、2週間ぐらい経ったのかぁ…。

本当に嫌われちゃったのかな…?




11月15日(木曜日)、晴れからくもり、19:51

今日の体重は、46.4㎏

今日起きた時間は、10時6分

今日のファッションは、黒のキャップ帽子に、黒のスウェットワンピースに、白のワンポイントの靴下に、黒のスニーカー。


今日、心療内科に行ったら、少し、薬の量を増やされた。

この前、減薬して治り始めているのかと思っていたのに。

あと、最近、昼夜逆転してしまってる(汗)

ユウマくんがいない事で、こんなにも悪影響(?)が出ているなんて…(汗)

今日も、LIMEの返事来ないし、どこか遊びに誘っても既読スルーで。

あーあ。これで本当に終わったのかなぁ。この恋。




11月17日(土曜日)、晴れ、23:46

今日の体重は、46.5㎏

今日起きた時間は、9時36分。

今日の体調は、3日目で少し辛い。

今日のファッションは、赤いハンチング帽子に、白のセーターに、青の膝上までの丈のフレアスカートに、黒のエナメルハイヒールパンプス。


11時半頃に、純喫茶素直に行ってきた。

マスターが少しぎこちなくて、口数も普段より少なかった。

話しかけづらかったから、周りを見渡したり、黙々と1人で、カレー定食(甘口のカレールーのカレーに白ご飯に、福神漬け沢山、目玉焼き、ワカメと豆腐が入った味噌汁に、麦茶)を食べてた。

あ、意外。マスターってこの店に週刊誌買って置いとく人なんだ。

しかも、表紙だけ読んでみたら、

『俳優でモデルの金田桃太が地方で隠居生活をスタート?!金田桃太らしき人物目撃情報アリ!!』

とか載せられていて、週刊誌の中身は読まずに、元の棚に戻して置いたら、またあの背の低いねずみ男みたいなおじさんが隣にいて話しかけてきた。しかも、そのおじさんの隣には、また別のエラそうな煙臭いデップリとしたおじさんがいた。

何回か、あのねずみ男みたいなおじさんに話かけられて、自己紹介されているけど、生理的に無理な男性だから、名前覚えていない。

そして、そのおじさんに話しかけられた。

「週刊誌、読まないのですか?」だって。

読むわけないじゃん。クソオヤジ失せろ。話しかけるな。通報してやるって言いたかったけど、

「私にとっては、芸能人の噂話とか全て他人事なので、週刊誌に興味すら、あまり持てないんです。」

って、キッパリと毅然な態度で言っていたら、

「もし、それが貴女の好きな芸能人だったとしても?」

って、聞いてきてしつこかった。そして、また毅然と、

「そうですね。その好きな芸能人に対して、失礼じゃないですか。そこまでプライベートや彼ら彼女らのプライバシーに踏み入るなんて」

と答えておいたよ。

私が、大好きな年齢不詳のドラァグクイーンで、フォトグラムのフォロワー数も多い、ローレル・マリコ様の素の姿が、ナイスガイのイケメンマッチョで実年齢は35歳で、母校があそこの高校で、パンセクシャルでLGBTでも普通の異性愛者の女の子とも性的に見れて、その子たちと熱愛報道とか出ていたって言うの、ネットで知ったとしても、知らないフリして、彼女の事を好きになるぐらいの空気を読む力ぐらいはあるわよ。本当にウザい。

そして、さっさとカレー定食を早食いして帰った。

本当に邪魔だなぁ。あの人たち。迷惑。

そりゃ、マスターも話しかけづらい雰囲気出すよねぇ。




11月20日(火曜日)、くもりのち小雨、23:11

今月は、もう最悪な事ばかり起こるなぁ。

もう、食料を買いに行く事すらしたくないっ!!

前の職場の悪口嫌がらせ野郎の島田が、いつも行ってるスーパーにいて、私の方をニヤニヤ見てきて、アイツの同僚らしきスーツを着た男と、私の悪口を言ってきた。

わざとなの?!

本当にしつこいな!!!

もうあの職場辞めて関係ないって言うのに!!

「金田桃太の女の趣味悪い。」

って聞こえるように言ってきて、本当に気持ち悪かった。

本当に、ユウマくん=金田桃太なのかな…?

また、引き籠ろうか悩む。もう日雇いバイトすら行きたくない。

嫌な気分だったから、その後、純喫茶素直に行こうとしたんだけど、今日は火曜日で定休日だったことを思い出して、余計に落ち込んだ。




11月22日(木曜日)、雲が多かったけど晴れ、23:57

今日の体重は、46.3㎏

今日起きた時間は、5時41分。

今日の体調は、不眠。一日中眠かった。

今日のファッションは、黒のキャップ帽子に、上着は黒のパフジャケットに、黒のスウェットワンピース、金色のチェーンの大きいネックレスに、白のワンポイントの靴下に、黒のスニーカー。


ユウマくんと連絡とれなくなったり、遊んだりデートしたり会ったりしなくなって、もう3週間ぐらい経つっけ?

あーあ、これで、この恋、終わったのかな…?

最近、って言うか、ここの所、2日か3日間ぐらい不安で眠れないなぁ。

それでも、今日、純喫茶素直に行ってきたわ。

マスターに、ユウマくんがこの喫茶店に最近来たかどうか聞いたら、全然来てないだって。

そして、あの週刊誌の雑誌、先週の土曜日(11月17日)にこの喫茶店に来た時に見た、週刊誌。表紙に、『俳優でモデルの金田桃太が地方で隠居生活をスタート?!金田桃太らしき人物目撃情報アリ!!』って載せられていたけど、まだ置かれていたから、読んでみた。

表紙をよくよく読んだら、明日で新しい週刊誌が発売されるらしい。

そして、その下らない週刊誌の中身を読んだら、何か、私の日記の内容が、何となくパレている記事があった。って、言うか、勝手に私の日記帳、ピンクブルーダイアリーの日記帳の写真が撮られてる?!

もしかして、先月(10月21日の日曜日辺り)、日記帳忘れた時にやられた…?

『偽名を使って、一般人女性と愛を育んでいる?!金田桃太と思われる人物との交流との日記の内容を、独自で入手!!そして、彼はその女性と交換日記でもしていたか?!』

って。え…?やっぱり、日記の内容、バレてるの確実?

あのうざったい記者にこの日記、読まれたって事…?

やっぱり、ユウマくん=金田桃太なのかな?

でも、どうして私は、ユウマくん=あの人気俳優でモデルの金田桃太って、周りから言われても、信じられないでいるんだろう?

私が見てきたユウマくんは、幻とか偽物とか思いたくないからかな…?

そう考えていたら、ユウマくんとのデートとかフラッシュバックや走馬灯のように、私の頭の中をよぎって涙が出てきて、止まらなった。




11月25日(日曜日)、寒いけど晴れてる。16:48

今日の体重は、46.0㎏

今日起きた時間は、7時56分。

今日の体調は、快調だけど、頭の中はモヤモヤしてる。


先週の木曜日(11月22日)、ご飯食べ終わった後に、マスターと週刊誌のことと、ユウマくんの話をしてみた。

もしかしたら、ユウマくんが本当に、金田桃太だったら、私が週刊誌に情報を売ったんじゃないかって、誤解されているのかもしれないって。

そうマスターに伝えたら、日記帳を忘れた時の事を、謝られた。

もっと早くに気づいて日記帳を大事に保管しておけば良かった、と。

マスターが悪いんじゃなくて、私の不注意が悪いのに、この行き場のない怒りをどうすれば良いんだろ?

あ、全部、あの週刊誌の記者に、丸投げしとけば良いか(笑)

あと、今日、つまづいてコケた事も、あの背が低くてねずみ男みたいなおじさん記者のせいにしとこ。

もうすぐ、ユウマくんと会わなくなって、1ヵ月になるなぁ。

10月28日(日曜日)のハロウィンパーティーの日以来、連絡も取れてないし、ユウマくんに全然会ってない、会えてない。

次、彼に会った時、どんな風に話しかけたら良いのか、わからない。

それでも、ユウマくんと会って、話がしたいなぁ。




11月28日(水曜日)、くもりのち小雨、17:57

今日の体重は、45.9㎏

今日起きた時間は、8時3分。

今日の体調は、快調だけど、落ち込んでる。


あの駅の近くにあるマンションに、人だかりができてた。

しかも、何かカメラとか持ってる人達もいて、何だったんだろ?

あのマンションで、殺人事件とか?!

でも、警察とかいなかったしなぁ。救急車も見なかったし。

もしかして、本当に金田桃太が、あのマンションに住んでいたのかな…?

そう言えば、1人だけキョロキョロしてカメラと分厚い肩掛け黒カバンを持ったおばさん、しかも近所の人じゃなさそうな人が歩いてたなぁ。通報した方が良かったのかな…?不審者?




11月29日(木曜日)、大雨、4:05

大事件が起こったっ!!

ちょっと、全然落ち着かないっ…!!!

ユウマくんが、10分前、めちゃくちゃ大雨の早朝に、家の前に現れた(汗)

インターフォンの音が鳴って、電気つけてドアを開けたら、ずぶ濡れになって震えていた男が立っていた。

雨によって濡れた髪型のせいで、ユウマくんの顔が見えなかったけど、整った輪郭と鼻の形と口元と、あの横顔のEラインを見て、私はユウマくんとすぐに確信した。

その時のユウマくんの服装は、白のワイシャツに、黒のスーツっぽいパンツを履いていた。

そして、かなり真夜中か早朝だったから、私はどすっぴんのパジャマで、驚いて聞いてしまった。

「こんなにずぶ濡れで…、そんなに体を震えさせて…、ユウマくん…?!頭おかしいんじゃないの?!」

って…。

こんな状態じゃ、ユウマくん風邪ひいてしまうから、私の家のお風呂の湯を沸かして、すぐさまお風呂に入れた。

お父さんとお母さんは、まだ起きてないみたい(汗)

ユウマくんの事、どう説明しようか…。

取り合えず、下着以外は勝手にお父さんの黒のスウェット上下を借りて、置いといた。

ユウマくんのし、下着は、ストーブの近くに置いて乾かした。

って言うか、ユウマくんって、ボクサー履くんだ…(照)

そして、私は、急いで赤色のくるぶしより上の丈まである袖なしのロングワンピースに着替えた。

あと、下着も念のために、黒のレースの勝負下着に着替えた。


天気予報によると、1日中、大雨。7:34

両親には、男友達って紹介しないで、勝手に彼氏だと紹介して、一緒に、彼と両親と一緒に朝ご飯を食べた。男前だからか、お母さんに至っては、いつもすっぴんで朝ご飯食べるのに、彼の前では、バッチリ化粧して、朝ご飯食べてるし。

何かまだ、正式に付き合ってるわけでもないのに、いきなり男連れ込んで、自分の実家で両親と一緒に、朝ご飯を食べる事になるとは…(照)

朝ご飯を食べ終わった後、彼と一緒に食器洗いをした。

「かなり迷惑な時間にお邪魔して悪かったから」

だって。

一緒に自分の家のシンクで皿洗いするとか、新婚の夫婦みたい(照)


大雨なんだけど、何か私の家の外の周りに人だかりが…、10:55

お父さんとお母さんが、7時52分頃に家から出て、職場に向かった後、ユウマくん(金田桃太くん)と私は、リビングにあるソファに座って、ここ1ヵ月の間、言おうとしていた事を打ち明けようとしたら、いきなり座りながら抱きしめられた。

あ〝~めちゃくちゃ良い匂いがして…♡胸板厚かった…♡、じゃなくて!!

抱きしめられてる最中にこんな事、言われた。

「フォトグラムの加工された自撮りよりも、実物の方が可愛い。実際に現実世界で、こうやって会いに行って良かった。」だの、「いつもハイヒールとか厚底とか履いていたからか、思ったより背も低くて小柄で可愛い。」だの、「意識が戻って回復した時に、フォトグラムを見たら、いきなりフォトグラムをやめるって投稿されていたから、病気の回復の為っていう理由をつけて、会いに来たよ。すべて投げ出して。」だの。

顔から火が出そうなぐらい恥ずかしかった。

こう言う時、この体勢だったら、余計に私が上目遣いしているように、相手から見えるんだろうなって、ちょっと嫌だわ。でも、ユウマくん(金田桃太くん)が、こうして嬉しそうにしているから、良いや。


そして、この3つの事を聞いた。

●人見知りしやすくて、本当は好きなのにあんな態度を取って、他の男には、フレンドリーに接したことに怒っているのか。

●日記帳の事は、私が週刊誌の記者にリークしたと思っているのか。

●9月15日(土曜日)の日記に書き加えたのは、ユウマくん(金田桃太くん)なのかって。

そしたら、

「ずっと嘘ついてその上、勝手に嫉妬して怒って、八つ当たりして、しかも、自分の事をいつ、どう明かそうか悩んで、僕もどうすればわからなくて声もかけられず、会おうとしないで、1ヵ月も連絡断って、翠ちゃんを不安にさせてごめんね。自慢とかじゃないけど、ありのままの僕がこのままアプローチしても、信じてもらえないって思ってずっと嘘ついていた。自分の正体を隠していたことも謝るよ。」

と、言われて、もう一度抱きしめられたので、思った以上にしょんぼりしていたから、何か可哀想だったんで、頭撫でた。

そして、私はボソッと桃太くんに質問した。

「ずっと、私の事が好きだったの?」って。


大雨。まだ私の家の外には、週刊誌の記者たちが…。13:22

「ずっと、井ノ内瞭也に負けないぐらい好きだったよ。」

って、まっすぐな瞳で、私の顔を見て言ってきた(照)

私も、桃太くんの事が好きだよって答えたけど、少し戸惑った。

「桃太くんって呼んで良い?」

「良いよ。翠ちゃん。」

「桃太くん自身のせいじゃないんだけど、これから、桃太くんと正式にお付き合いする上で、色んな障害があると思う。現に、こうやって週刊誌の記者たちに追いかけ回されてるし、純喫茶素直に忘れていった日記帳の中身が、勝手に週刊誌の記事にされちゃって、こういう恋愛の障害が乗り越えられるか、今の私には自信がない。それに、私と桃太くんとは、釣り合わないと思う。それでも良いの?確かに、それでも、最初から諦めるっていう選択肢はもう無いけど。だって、ユウマって偽名を名乗っていた時に見た、桃太くんの表情や言っている事が、全部正直で本当だと感じたから。」

って、私は、桃太くんに不安そうな顔して、聞いていたと思う。

そしたら、桃太くんは真剣な眼差しで、私の瞳を見て、言った。

「僕が信じる翠ちゃんを信じて」って。

どっかのアニメで聞いたことあるようなセリフだけど、

「確かにそうだよね。」って返事した。

このまま、週刊誌の記者たちが引かなかったら、桃太くん、今日1日、私の家に泊まることになるのかな…?

お昼ご飯は、簡単なもので済ました。外出れないし(汗)


数は減ったけど、週刊誌の記者っぽい人達がまだいる。しかも、雨も降りやまない。22:45

結局、桃太くん、私の家に泊まる事になった。

お父さんがコンビニに行って、桃太くんの下着を買いに行ってくれた。

事情を説明したら、最初は信じてもらえなかったけど、今の週刊誌の記者たちがいっぱいいて、質問攻めで攻めで家の前にいるのに中々、自分の家なのに入れなかった状況を感じて、最初は疑っていたけど、最終的には、信じてくれた。

桃太くんは申し訳なさそうに、

「翠ちゃんのお父さん、お母さん、僕のせいでこんな迷惑をかけて申し訳ありません。」

って、私の両親に謝った。

お父さんはぎこちない愛想笑いで、

「週刊誌の記者ってそういうものだろう。金田桃太くんは別に謝らなくても良い。」

って申し訳なさそうにしてる桃太くんに、気を使って一声かけた。

どうしよう。今夜、一緒のベッドで寝るのかな?

だとしたら…。




11月30日(金曜日)、晴れてるけど雨が降ってる。キツネの嫁入り?9:04

私の部屋にあるベッドで一緒に寝たけど、何もエッチなことは起こらなかった(汗)

ちゃんと、有名な海外のランジェリーショップで買った、赤のレースの勝負下着に着替えてパジャマ着て寝たはずなのに。寝てる最中に襲われるとか、そんなんもなかった(汗)

単に、紳士なのか、性欲がないのか…。

が、我慢させちゃったかな…?

何か、抱き枕にされたぐらいで、しかも、幸せそうにくっついて寝てた。

男前だから、寝てても目ヤニついていても、キレイなんだよね。

しかも、寒いって言って私の体によりくっついてくるし、キスできる体勢でもないし。

そして、朝ご飯は、何故か知らないけど、赤飯が出てた。やめてよ。もう。

朝ご飯を食べ終わった後、井ノ内瞭也の事を聞かれた。

「井ノ内瞭也の事、まだ吹っ切れてないの?」

「恨み辛み憎しみがあるっていう、嫌な意味では吹っ切れてない。」

って、答えた。やっぱり、井ノ内瞭也が私の事、言い広めていたんだ。私の知らない所で。

うっすらとそんなことを考えていたら、桃太くんが顔を覗き込んで話しかけてくれた。

「9月15日の日記、書き加えたの僕なんだよ。その質問には、まだ答えてなかったね。そう言えば。僕が書き加えた通りだよ。あのフェスに行った時、井ノ内瞭也くんに会いに行ったんだよ。顔パスで。翠ちゃんからのラブレターの事を言いふらしていたから、それで翠ちゃんの住所がわかって、会いにきた。」

井ノ内瞭也、そんな最低なことしていたんだ…。と思いつつ、なぜ、カンペキに見える人気イケメン俳優でモデルの人が?って言う、疑問が心に残った。

こんなシンデレラストーリーが、現実にあるのかって。

今、こうして、目の前にあるのかって。

「だから、こうして翠ちゃんがフォトグラムから消えた後、会いたくて来たんだ。同じことを繰り返して言うけど、ありのままの僕じゃこんな週刊誌の記者に追い回されたりするだろうって思って、ずっと翠ちゃんに自分の正体を隠して、嘘ついて、近づいたんだよ。ずっと、騙してごめんね。そして、井ノ内瞭也くんへの事を、忘れさせてあげる。」

って、桃太くんは、私の手の甲にキスして言ってきて、そして、桃太くんから私の手に恋人つなぎしてきた。めちゃくちゃドキドキする(照)

「何か一気に色んな情報量が多くて、まだかなり混乱してるけど、これからもよろしくね。」って私は笑顔で、桃太くんの瞳を見て言った。




November/11月のまとめ


30日中16日、日記を書いた。

色んな過去の嫌な人達や、単なる迷惑な人達が、私に関わろうとして、鬱陶しかった。

ユウマくん(金田桃太くん)の事でずっと不安だった。

振り返ったら、45㎏まで痩せていたことがわかった。ラッキ~♪




総合的に見て…、

1ヵ月ぐらいユウマくん(金田桃太くん)と連絡とれなかったり、この恋はもう終わったんじゃないかと、不安になったけど、今月の最後の日辺りに、こんなどんでん返しが来るとは思わなかった。

まさか、こんなフォトグラムでの小さいコミュニティでの出来事だと思っていたら、こんな人がコミュニティの外から見ていて、私に憧れたり、異性として好きになって近づいてきただなんて…。


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