第7話

「藤島くんはね、距離感がおかしいと思うわけ!」


ヒナタはさっきまで俺の横を歩いていたけど、急に先回りして、前に出た。

まるで通せんぼするみたく。


「助けてよ、シンジ!」


「助けて?なにを、どうやって?」


「私を、藤島くんから助けてほしい」


「具体的にはどうすればいいんだ?」


「イケメンな男の子を紹介してほしい。

藤島くんなんか、手のひらの上に乗せて

吹けば飛ぶような超絶イケメンな彼氏を紹介してくれたらそれでいいの!!」


「宜しくね、シンジ!私、

超絶イケメンな彼氏と付き合いたいの!!」


それだけ言うとヒナタは。

顔を真っ赤にしてたたたっと、小走りかけて行った。


俺は呆然とした。


それからひとりつぶやいた。


「超絶イケメンな男の子を紹介しろだと...?

そんな無理難題を押し付けられて、俺は一体どうすればいい...?

友達いないインキャぼっちくんなのに!!」

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