遺された物

田崎 伊流

遺された物

爺は管を張り巡らせベッドに横たわっていた。

婆はずっと、じっと爺の手を持ち目醒めるのを永遠に待っていた。

月日だけが過ぎていたある日遂に爺の鼓動が止まった。年齢も加味すると仕方の無いことだと言えた。

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遺された物 田崎 伊流 @kako12

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