草とくすり
バブみ道日丿宮組
お題:夜と草 制限時間:15分
草とくすり
薬の影響か、朝と夜が逆になった。
お金は国から補助されてるから、朝起きる必要はない。
とはいえ、深夜ともなれば、開いてるスーパーは少ない。コンビニは開いてるには開いてるが、品物が少なくなってる。
結果として、不健康だったのがさらに不健康になる。
処方された薬はうまく働かない。もっと強い薬が必要だと個人的に思ってるのだが、これ以上増やすことはできないと言われた。
仕方がないので、普通に売ってる薬に手を出した。
最初はきちんと一回分を飲んでたが、だんだんとまとめて飲むようになった。
効果はわからなかった。
眠れる時間帯は朝で、そのまま眠ると夜に起きる。
病院がある日はきちんと起きれてるが、いついけなくなるかわからない。
そういうこともあって、気がつくと病室で目を覚ました。
薬の異常摂取と、睡眠不足、ビタミン不足などなどが、医者が言われた。
そこからは、リハビリの毎日だった。
病室には鍵がかかっており、外には許可があるときにしか(トイレなど)出れない。両親は一度だけ面会に来たが、興味なさそうであった。
3ヶ月が経過すると、退院できることになった。
その頃には、顔色もよくなってた。くまがない自分を久々に見た気がした。
矯正という強制力は、長くは続かなかった。
半年も経てば、元に戻った。
また倒れてもあれだと、野菜を育てることにした。
市販されてるものや、違法なものを部屋、ベランダに設置した。
違法なものは効果が違った。
朝と夜が逆になってたのが、それで解消された。他に影響は出てなかった。
神だった。
万能薬に違いないと、違法なものの数を増やした。意外に味も美味しかった。
起きれることになったが、動けるというわけではない。
そのための治療をしてたのだから、当たり前。
天井を見ながら、日々を過ごした。
もしかすると、違法なものであれば、改善されるのではないか。
動かしにくい身体に鞭を入れながら、スマホで調べる。
良さそうなのは見つからなかった。
大体デメリットしか書いておらず、いいことは何も書いてない。
これじゃぁ意味がない。
わたしが健康になるための草はどこかにあるに違いない。
そうして、わたしは山を徘徊するようになった。
草とくすり バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます