思い出

浮遊霊となった僕は

思い出の場所を巡ることにしました。

最初に辿り着いたのは海でした。

そこは透明度が高くて綺麗な海でした。

去年の夏、彼女とこの場所で遊んだっけ。

いつ結婚しようかとか

子供は何人欲しいとか

将来を語り合ったっけ。

もうその夢も一生叶わない。

僕は暗い気持ちになりました。

次に辿り着いたのは神社でした。

そういえば、彼女は時々ここに通っていました。

僕はあまり興味が無かったので

何をお願いしてるのかは知りませんでした。

でも、彼女の事だから。

思い出す度に僕は泣きそうになりました。

もう彼女の元へ帰ろうと思いました。

彼女は今、どこに居るんだろう。


何か嫌な予感がする。

僕はそう思って、急ぎました。

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