王国の公示
〜 とある村side 〜
街の中央に大きな屋敷と平屋建ての家が建設され始める。それに伴って静かな村が大きな時代の渦に巻き込まれ始める王都までの道の整備、水路・囲いの拡張、警備兵宿舎、畜舎、備蓄倉庫、仮住まいの建設、商人たちは出店の準備、教会の建設、学者様や魔術師様の調査,,,etc
一ヶ月前、突然この王都に近い普通の村が急速に拡張し始める。
王国より数日後に説明があると公示される。
「村長、この村に何が起きてるんだべ? なして、こんなに色んなものがおっ建てられてんだ!? これ全部完成したら村の規模じゃねー町の規模だ」
「おらもわからね、王都から役人様が来て近々この村への説明がされるって言われただけだぁ。別にやましいことしてるわけでもないんだから不安になることはないべ」
〜 フォーク・ラビルside 〜
私の名前はフォーク・ラピル。とある法衣貴族の次男坊だ、年齢は25歳。最近私の周りが少し賑やかだ。父親から俺宛の見合いの話が毎日凄い量届いていると聞いた。突然のモテキ到来?と色めきだったが法衣貴族の次男坊の私だ、見合い話が来る方がおかしい。自慢みたいだが、私は割と優秀な方だと思う。同期の中では出世が一番早い、最近は同期のライバルたち数名と複数の部署の勉強会に呼ばれて毎日が残業三昧だ。これはきっと何かのふるいにかけられていると思い真面目に取り組んでいる。見合いの中に私好みの女性がいる期待しているのは秘密である。
〜 クリフト大司教side 〜
ついに王国はリゼル卿を賢者と認定しましたか、これで教会として表立って動けるようになる。私は鑑定してから2年間、中央の教会本部と手紙のやり取りをし緻密な作戦を立てていた。リゼル卿は伝説の回復魔法の使い手である、これはきっと神が聖者としてこの世に送り込まれた使徒である。 しかし、賢者という鑑定結果のためか王国は機密事項扱いにしてしまった。2年前の自分にもう少し力があればと悔やまれる。 これから教会として使徒様に出来ることは行動していかねば。
〜 商人side 〜
「おい聞いたか? 近々、王都から新しい発表があるって」
「聞いたぞ、その噂。何の発表があるか賭けでもするか?」
二代目賢者リゼル男爵発表後
「おい!賢者様って初代宰相様のことだろ? 二代目ってことは伝説の再来だぞ!?」
「男爵に叙爵されるってことは、どこかの村が領地になるはずだ」
「二代目賢者の御用商人になれれば、俺みたいな弱小商人でも成り上がれる可能性がある!?」
「俺の予想だけどな、今は男爵ってことだと思うんだよ…初代賢者様の家系は今は公爵家だろ?」
「!?これってラビウス・ドリームの再来か!? リゼル・ドリームが来るんじゃないか?」「可能性は高いな、このビックウェーブに乗るのも商人の醍醐味だ、早速その領地候補を調べようぜ」
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