裏路地の道
森羅秋
第1話
今年八歳になった少年は、近所のスーパーマーケットの自動ドアから外へ飛び出すと、慣れた足取りで自宅へ戻る。
長袖のシャツに
少年は買った
一人でやってやったぞ! と言わんばかりにその表情は
いわゆる、初めてのお使いだ。
慌てて買い物に出かけようとしたら、
早く食べたいのにと少年はやきもきしていた
「おかあさん!
1人で買ってくると
母親は目を丸くして反対したが、少年は『もう八歳で読み書きも出来るし、計算も出来る。いつも一緒について行っているスーパーなら大丈夫』と
一人で全部出来た。という事に、心の底から
自宅が見える前に
「お
そしてふと、ビルと
そこから上を見上げると、自宅が見えた……気がした。
「そうだ!
少年は大人一人通れないスペースに入り込み、
「わ!?」
途中で何かに足をとられ
「あれ?」
なにより、いくら歩いても、
「うーん。このお家すごく大きいのかなぁ……? いくら歩いてもぜんぜん大通りに出ないや?」
「そりゃそーさ。ここは」
耳元で声がしたので
「うわぁ!?」と少年が
「うわぁ!?」とヒヨコも
どう見ても、もふもふした可愛くて黄色いヒヨコだった。
「くるしいーー!」
「
「あ! 逃げ……」
そのまま
「ない?」
少年は
「
「ごめん。びっくりして、つい」
しどろもどろに
「それよりも、どうしてこの
ヒヨコの
「家への近道だもん」
「ありゃりゃ……。全然違うミチだよ。僕にとっては楽だったけど、
「いつもと同じ道なのに? 立ち入りになったの?
大人に怒られるイメージをした少年は、少し
「
とりあえず、早く
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