学校にいる警察官
バブみ道日丿宮組
お題:凛とした警察官 制限時間:15分
学校にいる警察官
とある事件が発生してから警察官が学校の至る上に配備されるようになった。
廊下を歩いてると、等間隔に警察官がいるのは異様。友だちは気持ちが悪いっていうけど、同意見。ただ悪ガキが悪さをしましたって、貼り付けられただけで……怪我もなんもなかったというのにこんな警戒態勢をしくとはね。
一体何の警戒なんだろうと、
「こんにちわ」
挨拶をするといつものように飾らない頷きが返ってきた。
どの警察官も言葉を決して出さない。
「……?」
教室へ向かう廊下へ入りその姿をもう一度確認しても、真顔で前だけを見てる。あれで本当に警護になるのだろうか?
家の執事たちはとは大違い。文句はいってくるし、修行しろと散々だ。
当主ってか両親なんて旅に出たっきり、執事任せに神社を任せてるし、面倒事は全部私にのってくる。
『ーーあれをやるには要注意だよ』
突然頭のなかに声が響いた。
「……学校では話しかけないでっていってるでしょ」
小声で反応を返す。
『そうだったっけ? まぁあたしのおかげでそうなってるんだし、解決してやろうかなって思ってたな』
我ながらため息しか出てこない。
陰陽師として封印していた邪鬼をまさか自分に宿してしまうなんてね。幸いなことといえば、この邪鬼は悪いことをする人に粛清を与えるのが趣味らしくまだ大事にはなってない。
『大事にしたいならしてやるぜ。もちろん、誰かやったかはわからないようにな』
悪ガキを潰すぐらいのことならやってのけるちからは私から奪い取れるか……修行をほんとしなきゃいけないかもね。
「……そう」
思考してもだいたい読まれるから、こちらとしては対策のしようがないんだけどね。
「あんたみたいなのって他にもいるんだっけ?」
小声で喋ると、
『そうさ、わかりやすいのがちょうどこの学校に1,000体いるぜ。あれは式神だな。どこの術者までかはさすがにお前の身体を奪わないとわからないがーー』
「えっちょっとまってよ、初耳よそれ!?」
声がデカかったせいで、廊下にいた生徒がこちらを振り向いた。
顔が赤くなり恥ずかしさでしゃがみそうになるのをこらえて、部室へと逃げた。
授業はサボるしかない。
ーー奇想天外部
いわゆるUMAやらの不思議を求める部活。その部員が私である。他にもいるけど、みんな授業に向かってるから当然誰もいない。
都合がいい。というかそれが狙いだったしね。
「それで1,000体ってのは何なの?」
『あぁお前がいう警察官ってのがそうだぞ? あんな凛とした人間なんてそうはいないだろ? ってか人多すぎて不自然だろ』
「確かに……」
『これは明らかにこちらを探りにきてやがるな』
その言葉は放課後になって、暴走としてやってきた。
学校にいる警察官 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
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