第2話 流血世界



(辛いと叫んでいる)


(けれどその声は聞こえていない)


 世界が血を流している

 真っ赤な血を流している

 悲鳴を上げている

 苦痛を感じている


「降りやまない赤い雨」


「私達は自分達を裕福にした」


「けれどその行為が世界を痛めつけていた」


 傷だらけの世界

 慌てて包帯を巻いても

 もう治らない

 いたわりの言葉をかけても

 もう戻らない

 薬を与えても

 もう癒せない


(痛いと叫んでいる)


(その声に耳をすませてもらえなかった)



「ストーリー」

 その世界は赤い雨が降っていた。

 誰もが首をかしげて眺めている。

 その時に、原因を探ればよかったのに。

 今となっては、もう遅い。


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