第2話 あの木の下で
「君との約束が全てだった。それ以上のものなんて存在しなかった」
「それなのに、君にとってはそうじゃなかったんだね」
あの木の下で もう一度会おう
約束を紡いだのに
守ってくれなかったね
何度も
何度も何度も
時をわたって
過去を確かめたのに
君が死ぬまでの時間全部
あの木の下で待っていたのに
空から雨降る日でも
凍えるような寒さの日でも
枯れるような猛暑の日でも
それなのに
一度も来てくれなかった
あの木の下で また会おう
そういった君の口は
結局嘘しか吐いていなかったんだ
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