雨と男

弱杉ルンゴ

1話 雨と一緒に落ちてきたのは黒い何か

湿った空気と灰色の空、止む気配の無い雨

そして下校のチャイムが鳴る

「また雨かー」

「今日傘持ってきてないんだけど」

「俺カッパだから大丈夫」


男子のグループが帰りをどうするかの話をしているのを後ろに、鼻歌をして下駄箱に向かっている少女が一人居た


「今日も雨~♪」


宇野 香華きょうか彼女は自分の靴を履き、お気に入りの黒い傘をさして家に向かう。


いつも観る自分の家までの景色も雨によって一気に顔が変わる、私はそれが好きだった

「ずっと雨でもいいんだけどな~…」

とぼやいても雨の音によってかき消されていく

常に落ちてくる雨、ずっと観てられる…と思っていた時、目の前に何か黒い物体が落ちてきた

「…はい!?」









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