第14話 不安症
主人が帰宅してから、このことを相談した。
私の不安要素①
もし、2人が黙り込んでしまったら私は何の会話を持ち出せばよいのか
私の不安要素②
もし、別れた時の話で、言い合いになってしまったら、私はどう仲裁すればいいのか
私の不安要素③
盛り上がらなかったら、どうその場を切り上げればよいのか
私の不安要素④
そもそも、2人の気持ちも知らないのに、勝手にこんな事して、迷惑がられているんじゃないか
私の不安要素⑤
と言い続けていたら、ばっさりと
「じゃ、中止にすれば?」
と言われた。
へ?
晴天の霹靂ってこの事?
めっちゃばっさり切られたんですけどー!!!
がくっと肩を落としたら主人がこう言った。
「そんなに美羽が悩む事ないだろ?
美羽がセッティングはしたかもしれないけど、後は二人の問題じゃん。
美羽が悩む必要は一切ないね。てか、先の事考えすぎじゃね?
ほら、右見て右!!」
言われた通り、右を見る。そこには大きく
「考えてもどうしようもない事、深く考えるな」
私は自分で書いたその字を眺めて
「ハイ・・。そうします。」
と答えた。
主人がクククと笑う。
「悩むな悩むな、悩ませるためにお前に働くなって医者も言ったんじゃないと思うよ?俺だってそう。美羽を苦しませたり、悩ませたりするために、仕事はしばらくやめとけなんて言ったんじゃない。美羽に元気になって欲しいか・ら!!
家にいてまで友達の心配やら子供の心配?医者が言った「ゆっくり休んで、何も考えず、焦らずね。」が全部無駄じゃん。そうだろ?」
う。返す言葉がございません。。
「それに、俺は美羽が一生専業主婦でも良いって思ってる。時々聞いてくるけど、、それに対して不甲斐なさやら申し訳なさを感じる必要は一切ない。必要最低限のお金があって、それでやりくりできるなら、俺はそれで良い。美羽が笑って暮らしてくれた方がよっぽど幸せ。」
あぁ、なんて優しい人なんだろう。
やばっ!涙出る。
「あ!泣くとこだったろー?おしぃ!もう一押しか!!」
と言ってゲラゲラ笑った。
「泣かせたかったんかーい!!」と突っ込み入れて笑う。
本音は元気付けさせたかったんだよね。ありがと、直人。
「なおとぉ~、私がおばあちゃんになっても、大好きって言ってね。」
ニコニコしながら言うと
「美羽こそ、子供産んでから“パパ”って呼ぶけど、俺はちゃんと“美羽”って呼んでるからな。」
そこ、気にしてたんかい。
思わずぷっと笑って
「じゃぁ子供たちがいない所では直人ってちゃんと呼ぶね」と返事した
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