第131話ねこま倒れる。そして。

僕達は絶対絶命のピンチに陥る。

そこに現れたのは。

らいとと飛鳥ちゃんだったんだ。

「らいと!!??」

「飛鳥ちゃん!!??」

「おおーーーーーっ!!二人とも!!」

「良かった!らいともやっと帰ってきてくれた!」

「よぉ!?みらもレイオールもそんな顔すんなって!!」

「だってさ!本当に危なかったんだって!」

「ああ…わあってる!それよりほれ!」

「おっとと!え?何これ?」

らいとが放り投げてきたのは青色の綺麗な石。

「飛鳥!皆に配れ!」

「ししょー♡はーいっ♡」

飛鳥ちゃんは僕にくれた石と同じ物を皆に配って回る。

するとサイリスさんの所で止まる飛鳥ちゃん。

「な…なによ?」

「いいえ!はい!サイリスさんの分と彼の分ですっ♡」

「えっ!?なに?何か飛鳥ちゃんが気持ち悪さ増したんだけど?えっえっ?」

「なんでもないでーす!さ!それよりやっつけましょうねサイリスさん♡」

「あ!うん、ありがとう。」

なにか不思議なその光景に僕達も不思議な気持ちになっていた。

「ぐ……ぬううう。」

するとなんとヨロヨロと起き上がってくるねこまの姿。

「お…お前……ら…ゆる……さんっ!!その石はまさかお前ら!!??」

「ああ…カエルはもう朽ち果てたぜ!」

「えっ!?蛙ってあのウォンの事なの?ってあの子達は誰なの!?」

「あれは僕の親友のらいと!それに飛鳥ちゃん!大事な仲間なんだ!」

「そうなのね!あの子達ウォンを倒して…この魔導石を手に入れてきたのね。凄いわ。」

ベレッタさんもその事に衝撃を受けているようだ。

「ぐあああああああああああっ!!??もぉー頭に来たぞ!!こうなったら皆殺しだ!!」

「させるかよ…。」

ねこまの後ろに突然現れたらいとはそう呟く。

「うがあああーーーっ!!??」

ぶんぶんハンマーを振り回すねこま!!

「なんですか?そんな攻撃当たりませんよ?」

突然ねこまの前に現れた飛鳥ちゃんが呟く。

「す…凄い……二人とも並の速さじゃないわ。あれは魔導石の力なの?」

「いえ…確かに魔導石の力もあるとは思いますけど…なにか二人だからこそやれてる技…なのかな。ライティア様も言っていた『風神雷神』の力に二人は目覚めたのかも。」

僕には二人を見てそう感じたんだ。

「くっ!?どうなってやがる!!??奴らの速さ変わらねぇぞ…やはり滅魔石だけではこやつらには勝てぬか。」

「馬鹿な…あれが魔導石…我が軍が必死に探してきた石を奴ら手に入れる事が出来たというのか!?これは…一旦ひいて報告だ。」

ラディスはそう呟くとフッと消え去るのだった。

「があああーーーーーっ!!??くそ!くそ!くそおおおーーーっ!!!!!」

ねこまは大声を上げ悶える!!

「「ヤバい!!ねこま様が狂いだした!!逃げるぞ!!!」」

「「おおおおおーーーーーーーっ!!」」

兵士たちは一斉に逃げ出していく。

ねこまの異常事態。

そしてラディスの逃走により慌てふためき兵士たちもその挙動は生命最優先に変わったんだと思う。

「さぁ…終わりにするか。」

「そうですねししょー♡」

「ぐぁぁぁぁーーーーーーっ!!??」

らいとと飛鳥ちゃんをねこまのハンマーが襲いかかる!!

らいとと飛鳥ちゃんの身体は光り。

そして混じり合う。

黄色と緑色のコントラスト。

光の融合。

「「風雷陣。」」

そしてねこまの身体は二人の技により一瞬凍りつく。

そして燃え上がりねこまは叫び声を上げ朽ち果てていくのだった。

「ぐぎゃーーーーーーーーーーーっ!!!」

「皆…ここは一旦ひきましょう…このままラディスとバラキが出てきてもやっかいよ…レーミア!」

「はい!皆さん!今フェニックスを呼びます!乗ってください。」

そう…こうしてねこまを倒した僕達はベレッタさんについていくのだった。

「ふぅ~やれやれ…なんとかねこまは退治できたけど残る二人は正規の魔幻獣十二魔人の一員だろ?」

レイオールはそう言うと皆がため息をつく。

するとラージさんが口を開く。

「皆さん!この度は僕まで救ってくれた事本当にありがとう!それにサイリスもレーミアもこうして無事だった事、感謝してもしきれない。」

「おお!良かったじゃねぇか!お前剣の腕凄いらしいじゃねえか!?一度勝負してみたいもんだな!」

らいとは相変わらず言いたい事いうそんなキャラだ。

「らいと!ちゃんと自己紹介しようよ!ベレッタさんもいるしさ!」

「あらぁ!みらい君私は喉が渇いたからまずはお酒がほしいわね!じゃないと自己紹介なんて恥ずかしくて!」

そしてこのお姉さんはとりあえず酒の様だ。

「はいはーい!皆さん!私はししょーの彼女の飛鳥です!よろしくお願いします♡」

飛鳥ちゃんのこの発言に皆驚き…そして皆改めて自己紹介をしたのであった。

まあ、この後サイリスさんも飛鳥ちゃんに負けじとラージさんとの惚気話をしたのは言うまでもない。

こうして僕達はひとまずラージさんとサイリスさんを奪還した事で今後の作戦を立てることになったんだ。

らいと達を加え魔導石を手に入れた。

そしてねこまを倒した面々。

お読み下さりありがとうございました!

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