第31話みらい達の夏休み前編
これは僕達が異世界転移先ドリームソレイユの夏を初めて過ごす番外編です!
◇
◇
◇
ある日の事、僕は暑さで目が覚めてしまう。ボーッとしていると僕を呼ぶ声。
「みら!みら!?」
僕の部屋のドアがガチャりと開き、らいとが入ってきた。
「どうしたのらいと?」
「あのさ!俺達異世界に来てから初めての夏じゃんか!?」
「うん…。」
「海行こうぜ!海!」
「海いいい!?」
僕はあまり暑い場所というかアウトドアが苦手な方なんだよね…でも行きたい気持ちはある。するとらいとはもう準備万端みたいで頭にシュノーケルをつけている。
「らいとはもう準備万端じゃん!?」
らいとをよく見るとまだ服はきてるのだろうけど下には海パンを履いてるのだろう。僕達がそんな話をしているとピンポーンとチャイムの音が玄関から聞こえてくる。
「はーい」
僕は玄関へと向かう。ガチャリと玄関が開くとそこには何と、ダンさん兄妹にフレアース様それにシャノワールさんとすずねちゃんまで勢揃いしていたんだ。
「えっ!?皆急にどうしたのさ?」
僕の質問にまず口を開いたのはダンさんだった。
「実はね、レイオール殿から皆手紙が届いてね…今日から港町マリンデルでは海水浴場を開いてお祭り騒ぎをするから揃って来てくださいという内容だったのだよ。」
「だからこうして集まったんだね!?迎えに来てくれたの?」
僕はそう言ってるとらいとは不思議そうな顔をしてる。
「あれ?でも家にそんな手紙は届いてなくね!?」
確かにそんな手紙は見てはいない気がする…だけど僕は何かに気づく。
「あれ?そういや…らいとが鍋敷き探してなくて何か代わりに…」
僕がそう言うとらいとは何かを思い出し部屋に戻り帰ってくる。その手には少し焦げついた後が見える便箋だ。僕が中身を見ると確かに今日の事が書いてあったんだ。らいとは冷や汗をかく。
「らいと…!?」
「わ…悪かったよ!」
僕が怒っているとサイリスさんがきりだす。
「まあまあ…でもいいじゃないですか!?らいとさんに悪気はありませんし!?ね!らいとさん!」
らいとはうんうん頷く。僕もサイリスさんにおされ諦める。
「まったくもう…まあいっか!」
サイリスさんは、あれから結構な頻度で家に来るようになった。まあ、らいとに用事があってというか会いにかな。するとすずねちゃんもらいとの腕にひっつく。
「らいとお兄ちゃんは僕と行くんだもんね!」
「らいと君はお姉ちゃんが優先よ!」
「「う~~~~!!」」
すずねちゃんは僕達がファノタウルス戦を終えドリームソレイユに帰るといなや家にちょこちょこ泊まりに来ている。二人がバチバチに言い争っていると後ろから二人を注意する声がしたんだ。フレアース様とすずねちゃんの母親だ。
「サイリス!!」
「すずね!!」
口論していた二人はビクッと反応すると恐る恐る後ろを振り返ると二人にとっての母親(フレアース様は変わり)は仁王立ちで腕組みしている。
「「ごめんなさい。」」
怖い二人によって粛清された二人は小さくなってしまった。
「らいとさん、お久しぶりです!すずねが迷惑かけちゃってごめんね!」
「まったくサイリスまで、すまなかったねらいと君!」
二人に揉みくちゃにされたらいとはフレアース様に回復され笑顔で返す。
「いえいえ!いいですよ!人に好かれるのは悪くはないんで!」
するとすずねちゃんの母親とフレアース様は一瞬動きを止める、それに気がつくらいと。
「ん?どうかした?」
「えっ!?あ…ごめんなさい。」
「あはは…これは…あの二人がああなるのも無理はないか…」
「ん?」
らいとは何がなんだかよく分かってないようだけどらいとは一般的に見てもイケメンだと僕も思う。らいとの笑顔に二人のお姉様達もドキリとしたみたいだ。すると僕の背後からも声がかかる。
「みらい君!恥ずかしながら私は海、というもの…いや、そもそも『水』が苦手でね…。」
ダンさんの意外な告白に僕は思わずにやけてしまう。
「へえ!ダンの秘密知っちゃった!」
僕達がそんな会話をしているとダンさんの背後からひょっこり現れるシャノワールさん。
「シャノワールさん!!」
全身が何というセクシーな衣装、その姿に僕もダンさんも思わず顔を真っ赤にしてしまう。
「シャ…シャノワール!さっきも言ったが…その姿は何とかならないのか…」
「何よ!海に行くんだからこれくらいいいでしょ!?」
シャノワールさん…流石です!するとボッと音を立て目の前の視界に炎が現れる!そこから現れたのは精霊フレーネだった。
「へへっ!みらい!コレ見てみて!!」
精霊フレーネは何と!その身体にピッタリな水着を来ていたのだ!
「へえ!凄いね!その水着はどうしたのさ?」
するとセクシーポーズを精霊フレーネは決める。
「えへん!これはサイリスが作ってくれたんだ!」
なるほど、こないだ聞いた話ではダンさん達の出身の街ファンガイアでは着れる服の素材が熱体制のある物で作っている為、それにより服や装飾武具などの加工に長けている街なのでサイリスさんも昔から携わってるようで裁縫の技術はかなりのものみたい。
「似合ってるよ!いい服だね!」
「うんっ!!ありがとうみらい!」
僕がそう言うと精霊フレーネはとても嬉しそうだ。賑やかになってきた!さあ!そろそろ出発の時間みたいだ。どうやら僕達の家が集合場所になってたらしく数台の馬車が用意されていた。
「おお!馬車カッケーな!?」
「凄いよね!僕達の世界じゃ中々乗れないもんね!?」
「本当に、それな!?」
僕達はそれぞれ馬車に乗り込む。すると運転手がやってくる。
「さあ皆様!そろそろ出発のお時間です!レイオール様よりこの度ご予約をいただきありがとうございます!」
「この馬車は港町マリンデルまで行かせていただきます!なにとぞよろしくお願いします!」
◇
◇
◇
港町マリンデルに向かうみらい一行!レイオールが待つ街へ出発だ!
お読み下さりありがとうございました。
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