第99話 熱狂。※
『サア、受ケヨ……! 人間……! 我ガ必殺ノ【
その一発で、戦場は一変した。
鎧を着た髑髏の巨人、【
数の有利を失った冒険者たちのリーダーたる【光】の勇者ブレンは、だがその性質を一発で看破し、決断する。
「みんな! 聞いてくれ! あの技の撃ち終わりこそが最も敵の防御が薄くなる最大の好機だ! どうか俺たちの準備が整うまで、敵の攻撃をおさえてほしい!」
『ククク……! オモシロイ! ヤッテミロ! デキルモノナラナァッ!』
そして、冒険者たちは命を懸けた。【
【
「みんな! いま俺はここに誓う!」
【センティア】の街の北、高く上る太陽が照らすグランディガルド連邦のひとつ、ルドル山の奥地。
数多の冒険者たちの死体が転がった地獄絵図と化した戦場で【
「必ず俺たち【
仲間。いまや人類の希望。時の【英雄】となった【光】の勇者ブレンにそう呼ばれることへの高揚。
【死霊魔王】を討伐した暁には、いずれ
――それらの思いはいま、ひとつの熱狂の渦となった。
「武運を……!」
「そうだ! 武運を……!」
「【光】の勇者に武運を! 我らが【英雄】! 【
「「「武運を! 武運を! 武運を!」」」
【光】の勇者ブレンと同じように冒険者たちが高々と右こぶしを突き上げる。その中には、つい先ほどまで恋人の死体にすがりついていた少女の姿までも。
「ありがとう! みんな! 俺たちはこのまま最奥のグランディル山へ進み、【死霊魔王】〝玩弄〟のネクロディギスを目指す! だが情報によると、ここ以外に2体、近隣のガルデラ山とドラン山にそれぞれ【
「「「武運を!」」」
そして、熱狂的な歓声に見送られながら、【光】の勇者ブレンたちは歩みはじめる。
いまはまだ知ることはない、ふたつの再会とひとつの邂逅が待つ【
♦♦♦♦♦
本作を面白いと思って頂けましたら、是非タイトルページで☆による評価、作品フォローや応援をお願いいたします!
読者様の応援が作者の活力、燃料です!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます