デート………?
第71話 高校とバカとデートと①
◆
体育祭が終わり土曜の休日の朝、人々がまだ寝ている時間に目覚まし時計とは違う音が慎二の部屋で鳴り響いた。
「ピコン」「ピコン」と慎二の部屋にメッセージ音が鳴り響いた。
いつもなら朝7時ぐらいに目覚し時計を設定しているが今日は何故かメッセージの通知が朝から沢山来ていて、その音で起こされた。
「んん…ん?……まだ朝の5時じゃないか……またクラスのバカ達が巫山戯てメッセージでも飛ばして来たのかな?」
時計を見て朝早い時間に面倒臭いと思いながらもスマホを確認したら……クラスメイトでは無く、何故か生徒会のメンバーから連絡が沢山来ていた。
「………何かあったけ?」
そう思いながらまだ寝ぼけていた頭で色々考えていたらあるメッセージが目に入った、その内容は………
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生徒会メンバー
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麗華:慎二君覚えてる?体育祭の時に前の「あの」件を埋め合わせしてくれるって言ってた事?今日10時に桜田高校駅前に集まって私達と遊ばない? 既読 5:15
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「………‥」
何かそんな事言ってた様な気がする……昨日の東雲先輩の件で完全に記憶が飛んでたよ……忘れてたなんて言えないし……そもそも今日その埋め合わせをするなんて言ってなかったよね?
慎二がそう考えていたら、生徒会長のメッセージを見てしまい既読を付けた為か矢継ぎ早にメッセージ音が鳴り響いた。
そこには………
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生徒会メンバー
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麗華:慎二君覚えてる?体育祭の時に前の「あの」件を埋め合わせしてくれるって言ってた事?今日10時に桜田高校駅前に集まって私達と遊ばない? 既読 5:15
実里:慎二君既読が付いたと言う事は起きたの〜? 既読 5:17
鈴音:慎二君、無視は駄目よ?今見てるのは分かってるのよ? 既読 5:18
麗華:ふーん、そう?まだ無視するのね……もしかして埋め合わせの件忘れていたとか?……無いよね? 既読 5:19
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「怖いわ!1分おきに連絡を入れるとか暇人か!どんだけ連絡欲しいんだよ……何か連絡しないと後々怖いからしとくか」
このまま放置していたら後が本当に怖いので早速返信を返す事にした。
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生徒会メンバー
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麗華:ふーん、そう?まだ無視するのね……もしかして埋め合わせの件忘れていたとか?……無いよね? 既読 5:19
小町:忘れていたらお仕置きですよね! 既読 5:20
愛菜:やっぱり男は体たらくね!私達で矯正させるしか無いようね 既読 5:21
慎二:待って皆、待って下さい!今起きたばかりで寝惚けてたから反応出来なかっただけですよ!それに佐城、矯正とか怖い言葉はやめてくれ! 既読 5:23
愛菜:言い訳にしか聞こえないわ、もっとマシな嘘を吐きなさい! 既読 5:23
慎二:本当だよ!?佐城なら分かってくれるだろ? 既読 5:24
愛菜:何よ、その私が分かってくれているみたいな雰囲気は……私は貴方の……彼女じゃないのよ? 既読 5:26
麗華:はいはい、2人で盛り上がらないの!愛菜ちゃん……抜け駆けは駄目よ? 既読 5:28
愛菜:別に私は…慎二君なんて…… 既読 5:30
鈴音:ほら、話から脱線してるよ?先ずは今日皆で遊べるかでしょ?慎二君以外は来れるけど……来るよね? 既読 5:31
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牧ノ原先輩の言葉に直ぐに返信をしようかと思っていたが、昨日一緒に寝た3人が慎二に覆い被さって来た為一時的にその場から逃げる事にした。
「あの3人起きてるの?寝てる筈なのにしがみついて来て全然離れてくれなかったんだけど」
そんな事をしていて返信が遅くなってしまったが、しっかりと返した。
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生徒会メンバー
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鈴音:ほら、話から脱線してるよ?先ずは今日皆で遊べるかでしょ?慎二君以外は来れるけど……来るよね? 既読 5:31
慎二:行かせて頂きます! 既読 5:45
鈴音:何で反応にそんなに時間かかったの? 既読 5:46
慎二:ごめんなさい!ちょっと家でトラブルが起きまして、対応してました 既読 5:48
実里:その話も10時に集まった時にすれば良いじゃん〜慎二君もそれで良いよね〜? 既読 5:50
慎二:勿論です! 既読 5:52
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慎二はようやくメッセージの嵐から解放されたのでまた一眠りしようと思っていたが、目が冴えてしまった為今日はもう起きてランニングでもしてくる事にした。
それから時間は過ぎ集まる時間の30分前には駅前に来れていた。
「あの後は朝ご飯を食べるまでは良かったけど、今日誰と遊ぶのかとか、女性はいるのとか言い訳を考えるのが面倒臭かったよ……後で雄二達に連絡して話合わせてもらわないと」
慎二は時間までに余裕を持って来れたが、来る前の結菜達との話し合いで大分疲弊していた。
一応もう来てるか周りを見て確認してみる事にしたら……1箇所だけ違う一団がいる事に気付いた。
「うわお、帽子とかサングラスで変装してるみたいだけど、美少女オーラ?が隠せてないよ、1回メッセージ入れてこことは別の場所でまた集まろう……あんな所に入れるわけがないよ」
完全に人の量に圧倒されてしまった慎二は生徒会のメンバーにメッセージを飛ばした。
少ししたら皆分かってくれたのかバラバラに別れてくれた。
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