第2話 出発
オーチェ様と旅の支度をしました。
「リサ様、この服に着替えて下さい。」
見ると男性用の服でした。
「シルヴァー様のご伝言です。道中、女性だとわかるとよからぬ男がよってくるかもしれないとのことです。」
私は自分の髪に触れました。今まで私は長髪でした。子供の頃から、ずっとです。
「オーチェ様、少しお時間を頂けますか。」
私はシルヴァー様の城下町で髪を切りました。耳の上で切りそろえてもらいました。
「オーチェ様、お待たせしました。これなら男っぽく見えるでしょう。」
「リサ様は長くて綺麗な髪がお似合いでしたよ。」
「シルヴァー様を助ける旅のためです。それからリサ様でなくリサとお呼びください。」
「それなら私もオーチェとお呼びください。私の方が年少です。私は18歳です。」
「私は20歳です。びっくりした。どうして私の年をご存じなのですか。」
「騎士達の間ではリサ様じゃない。リサは有名ですよ。皆あの娘の白魔術で癒されたいと言っています。」
私は顔を赤らめていたようです。何を言えばいいか分かりません。
「ドールフ様を探す旅に出ますが今のところ何の情報もありません。見習い騎士の友人でいろいろ知っているのがいるのでそいつにあたってみましょう。」
オーチェは普段より早口で言いました。私だけでなくオーチェも恥ずかしかったようです。
友人の見習い騎士は城下町にいるとのことです。私達は馬を走らせました。
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