世界は不思議であふれている

白蛇

1話

第1話


犬を嬲り殺してはいけない


自分の視界の中に


子犬を縄で縛っていく子供がいる。


何をしようとするのか


子犬は怯えたように私に気づく



たすけて


その目が訴える


私にか?


子供は容赦なく子犬の頭を殴り目玉をくり抜くつもりか


手には鉄のフォークが握られ鋒は目玉に向いていた

たすけて


スパーク


赤い世界が一面にひろがり



私の左腕には子犬が抱きかかえられ


遥か遠く丘の上から眺めた



ああぁあっ




目玉が地面に転がっている


子供は血まみれとなり


顔を抑えながらのたうち回る



山の中だ


誰も来ないだろう



子犬を抱きながら



「たすけたぞ?」



「くぅぅん」



わかっていないだろう

左手をかざし


グニャリと軟体化して


人型に変化した



「美しい…」




青色の瞳に黒い髪


細い体




「私はあなた様に救われました。この先何があってもついてまいります」





私はこの若者に


自らの力をあたえ




「人間の闇を集めなさい私のために」



風が森を撫でるように吹き抜けていく


「人間とは面白い‥そして愚かだな」


くぅん

私は子犬に視線をおとすと


左手をかざし


グニャリと軟体化して


人型に変化した






「美しい…」





青色の瞳に黒い髪


細い体




「私はあなた様に救われました。この先何があってもついてまいります」





私はこの若者に


自らの力をあたえ




「人間の闇を集めなさい私のために」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る