夢と仮面

@syouryu-

第一章 

僕はカイト。小学6年までは普通の考えだった

けれど、中学に上がるとこの社会に疑問を持った

なぜ人々は仮面をかぶるのだろう、と

答えはまだ見つけていないけれどそんな社会が僕は嫌いだった

そんなある日、うちの中学校に転校生がやってきた

転校生はフランスからやってきた、彼女の名前は

カロル

フランス人の割には日本語がスラスラ話せていた


確かフランスは哲学が優れていた

そこで僕は彼女に聞いてみることにした

「君はこの社会についてどう思う?」

すると彼女は、

「え、どうしたの。いきなり」

と最初こそ驚いていたが、わけを話すと

「う〜ん、この社会はこれでいいんじゃないかな。

仮面をかぶるの、私は悪くないと思うよ。」

僕は驚いた

フランス人はもっと哲学的に考えると思っていたわけだから

けれど、彼女は違った。

彼女は物事を常識的に考え、行動するタイプだった

その時の彼女は、不思議そうに僕を見ていた

その時、僕は彼女と話しても無駄だと思った

彼女とは話さなくなった


 しかし”人間の考えは、皆同じではない”

なぜこんな簡単なことに気づかなかったのか、僕は馬鹿だ。こんなカッコつけたこと言った僕が嫌いだ。みんな仮面をかぶる?それは僕のことじゃないか。

今考えると、当時のことが馬鹿らしく感じる。


彼女と話さなくなってからしばらくたった頃。僕は変な夢を見るようになっていた。

それは子供も大人も、おかしな”仮面”をかぶっているのに、僕だけ”仮面”をかぶっていなくて笑われる夢だ。

そんなある日、今まで話さなかったカロルが話しかけてきた。

「ねぇ、カイト君。どお?考え、変わってきた?」

いきなり話しかけてきたので、驚いた、がすぐに

「なんだよ、考えは変わらないぞ」

と言うと彼女は

「そっか〜、夢では少し恥ずかしがっていたとおもっていたんだけどな〜」

なんて言ってきた。

「夢?…まさかお前、あの夢は…」

「そう、私が創り出した世界。君の考えを変えようと思って作ったんだー」

どういうことだ?夢を創るなんて聞いたことも見たこともないぞ。

「どう、驚いた?」

そんな感じで彼女はニヤニヤとこちらを見ている

「いや、驚くも何も、信じられないんだけど。」

「それが、できちゃうんだよ。こんなふうに」

そう言って彼女が目をつぶると、僕の頭になにかが浮かぶ

これは、キリン?

「今。キリンが君の頭に浮かんだでしょ?」

そのとおりだ

「すごい…。あたりだ」

そう言うと彼女は「そゆこと。じゃ、また「夢」の中で〜」

とどこかに行ってしまった。


今日もまた、「いつも」の夢を見る

そう思って寝た。

するとそこはいつもの夢ではなく誰か一人の人影しかいない。

あれは、カロル?。カロルだ

「おーい」

こちらが手を振って呼ぶ。すると向こうも手をふる

すると一瞬でカロルがこっちに来た

「うおぉぉ。ってこんな簡単にこっちに来れんだ。」

「そうだよ。夢は便利だよね〜。なんでもできるし」

なんでもできるんだ。などと考えていると、

「君の世界、見せて」

とカロルが言ってきた

「え?」

その瞬間、白い閃光が僕達を覆う



あの閃光からどのくらい時間が経ったのだろう

僕は気づいた頃にはもう朝だった

その後の夢の内容は覚えていない


その日も僕は学校に行く。

いつものように心のなかで仮面をかぶって。

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