白夜

ひかりは以万

第1話 白夜

人の命は、星の数ほど。


ある時、命は形があって、人の姿で、人の世界にありました。


そこで、命は、先にいた命に、殴る蹴るの暴行や罵声や、冷ややかな視線とため息や、小さな嫌がらせを続けられて、毎日泣いたり、無理に笑ったりしていました。


人が人を大切にするということは

そこに、「居る」と気づかせなくてはいけないので、命はとにかくおしゃべりでした。


音というのは、光と同じ特徴をもっていて、それらは、水のように波を起こすので、音でアピールすることは、命が本能的に知っている広告だったのです。


人の世界は、声を嘘と呼ぶことで、受け流すルールを持っていました。


命の声は、先にいた彼らに「虚言」と言われて無視されてしまいました。


命を見守る風の音は、命に告げます

「なをあげるから、あなたはいきて」


それは、命がこの世界に来るときの約束でした。


人の世界は、どういうわけか、触れる体を命だと思っているようで、それはつまり、「命知らず」の世界でした。


どういうわけか、命は体なのだと、長く生きる研究は、体のデータと反応を調べることばかりで積み上がっていたのです。


観察することころから始めましょう

小学校の理科は、見つめることから教わるのに、其のように義務教育を終えるのに、命が、何で命になっているのか、わかって大人になれる命がありません。不思議なことですね。肉体的な快楽の感覚で、肌に触れあうことは、知らされないからこそ、学ばなかったからこそ夢中になるようです。


命があるというのは、どういう状態ですか?

命というのは、熱を産み出せる間のことだけです。拍動が止まり、摩擦熱が生まれなくなると、命は「死体」になります。


熱を起こす働きは、現場である体で活動しているのですが、人の世界は体の事ばかりで、生まれる熱のことは、ほとんど見向きもしません。知っている人がとても少ないのです。


まるで、豪華な家があれば、どんな人がすんでもいいと思っているようですね。


命の家は、幸いにも、大きな怪我や欠損をせずに、暴行や苛めを乗り越えてくれました。

けれども、命は、人の姿が、命を攻撃する世界で過ごしたので、人が嫌いになりました。


今、命となっている体は、人の攻撃性をよく知っていました。命が望まなくても、反射という働きで、自分達の被害を最小限にする方法を知っていたのです。


命は、命知らずの世界が、嫌でしかたありませんでした。


命の回りには、嘘つきばかりが集まって、この命の家族だと主張して、身内や友達や知人に成り済ましていたのです。


国の出生台帳に、命を名乗らずに記名して、国の法律の通りに、自分達の命も守れとデモを起こしたり、正しく言葉を読めた時代の名残で、自立と自活を説いたり。


それでも、命の父が、命に向かって、体を返せと告げたので、命は困っていました。

そして、命は、体を返すために、結婚して

子供を産みました。


三人の子供は、三人でこの世で一番小さな三角錘の立体構造を成立する数値をもって生まれてきました。


命が、皆の目にする白夜と北の夜空の満天の星を数値に生まれてきたのと同じように、皆の命も、11桁から13桁の数値をもって生まれてきます。


命が、一生を失うかもしれない暴力の世界を正しく断ちきるために、命のやって来た世界が、父親の願いを叶えたのです。

命の子供たちは、父親と同じ世界に返されました。


命を母とする子供たちに、命は、父親の縁をのせて返していました。


命が、心と体で成り立っているからには、体の縁を剥がして、命としていつまでもこの世にいることはできません。


命の存在を大切に思う出会いのお陰で、命はすぐにこの世から体を失うことにはならずに済みましたが、心のみでは命と言えません。


人の世で、思い残りが人の姿で残る事を、生き霊や怨霊と言います。


命から一生を奪ったのは

命の家族を名乗り、友を騙るひと集団だったのです。


ユーラシアの半分は、氷に閉ざされ

太陽が、決して線を下回らない大地です。


半分は、氷のように、命が育ちません。

まるで命を育てずに追い詰めて

体の返却を求めた彼を守る皆の規模のようです。


其の座標を持った、たったひとつの命の秘密が、命の回りに嘘があるとLIFEという名前で皆の前に名乗り、LIFEが綴りの座標の数を表すと32で、ひとつの命が、132と刻まれたら、日本語でヒミツと読むように


彼らは、本当の命の明かりを揉み消してしまいました


だから命の熱でもある太陽は

北の大地に触れることなく去っていくのです。


お前たちは、あの命を消してしまった

なんと罪深い事か

消される命には、なりたくないのだ


北の大地の白夜には

命を消してしまった一族の

罪が刻まれているのです


世界は、四季も四方も

かわいそうになくなった命を

いつまでも、呼び戻そうと

名を呼び続けるように、定められました。


北の大地に実りはとても少なく

耕して、種を蒔いても、

冷たくて育ちません。

寒さを好むわずかな命が彼らの命も支えます。


命は心の世界に温かく生きるのです


世界の言葉が正しく染みるなら、そうなります。


地球と書けば、地の国です

EARTHと書けば、心の国です。

太陽を、四季と四方に呼んでいます。


体を失っても、心をここに留めてもらおう

そんな願いが、この世界に残っています。








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