第15話 男たちは、こういうことに、ならないように!「成人扱いになった18歳と19歳の子が、苦しんでいます。給付金を支給します」

 消費者トラブル。

 「クーリングオフ」

 ちゃんと、連絡ができますか?

 友達好きもいきすぎれば、知らない人には、怖くなっちゃって、話しかけられないんだから。

 「知らない人とは、話せないよう!」

 「怖いよう!」

 「もう、大学生になっちゃった!」

 「怖いよう!」

 「就職っていうの、どう?」

 「怖い!」

 「ドッキュン、就職!」

 「ドッキュン、僕たち、私たち!」

 「だよな!」

 「知らない人がいっぱいいるって、いうしね!」

 「あれって、おかしくね?」

 「社会って、そんなに、俺らに冷たいわけなの?」

 「友達…」

 「疲れたら、また、定額給付金、もらっちゃえば良いや」

 「あれって、誰の金なの?」

 「良く知らない人たちの、金」

 「友達とかじゃあ、ないんだよな?」

 「仕方がない、もらってやるか!」

 「おかあさん!入学式のときのように、一緒に、入社式に出ようね!」

 「いつでも、一緒だよ!」

 「ドッキューン!」

 「どうする?」

 「どうするって…」

 「俺ら、まだ、18歳じゃないか?」

 「ああ」

 「それが、20歳扱いを、されちゃうらしいんだよ?」

 「いつから?」

 「もうすぐ」

 「うっそ、マジ?」

 「間違って買っちゃったりして、断りたくなったら、どうするわけ?自動的に、取り消されるのか?」

 「いや。自動取り消し、無理っぽい」

 「どうすりゃ、良いんだよ?」

 「弁護士に、相談とか?」

 「でも、俺たち、知らない人とは、しゃべっちゃまずいんじゃね?」

 「断れないよな?」

 「知らない人とは、話せない」

 「ネットでなら、話せるのになあ」

 「ついに、生身の人が、相手だぜ?」

 「3次元は、付き合うの、苦しいよな?」

 「そうそ」

 「2次元なら、良かったのに」

 結局…。

 また…。

 こういうことに、なっていくんでしょ?

 「成人扱いになった18歳と19歳の子が、苦しんでいます。その子たちに、給付金を支給します」

 それは、やめて…。



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