第5話 男たち!友達大好き感覚で生きると、はまる詐欺が多い。ネット社会での人付き合いって、何だろう?考えてる?

 返答に困る、勧誘。

 「あなたしか、いないんです。助けてください!ちょっとした助けで、良いんです!困っている友達を、一緒に、救いましょう!」

 この一言だけで、いくつものワナ。

 わかりましたか?

 友達など、知っている人にしか断りを入れられないような子は、困るだろうな。

 「あなたしか、いない」

 世界に1つだけの、何とやら。オンリーワンと呼ばれる子たちは、この言葉に、引っかかりやすい。

 残念ながら。

「これは、良いこと?」

 「良くないこと?」

 自分の頭で考えるクセを、つけよう。

「困っている友達を、救いましょう!」

友だち大好き世代なら、本当に、簡単に、はめられてしまう。

 「一緒に、救いましょう!」

 1人の力で生きられなくなった世代なら、なおさら、はまる。

 「…」

 カリメロ3世は、悩みの中。

 「やった。大人の仲間入りだ!」

 ネットゲームの師匠よりも、無責任すぎたかもしれない。

 師匠は、ウエキという名前。

 ちなみに、カリメロⅢ世も、ウエキも、互いの名前以外のことは、ほぼほぼ、知らなかった。

 これが、ネット社会での人付き合いだ。

 直接に顔を突き合わさないネット社会では、悪の輪が広がりやすい。

 カリメロと、ウエキのやり取りは、こんなもの。

 「僕はね、ウエキという。ビジネスのサイトを、運営しているんだよ」

 師匠からは、それくらいしか、教えてもらっていなかった。ネットって、そういうもんさ。

 「僕は、ソフト販売をしている」

 「へえ」

 「カリメロ君、君は?」

 「…」

 「良いよ。答えたく、ないのなら」

 それくらいで、充分だった。

 「さすがは、師匠だな。って、顔も知らないけれど」

 ネット付き合いとは、そういうもの。

 とにかく…!

 困ったぞ。

 18歳とか19歳の、親離れできない子でも、成人扱いにされちゃうのだ。

 「入社、おめでとう!チュッ」

 「恥ずかしいよ、ママ!」

 成人って、何?





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