第25話

 俺たちは泳いで、なんとか無事に本丸までたどり着いた。

 さあ、今こそ先生と煤野沢と家来たちで海賊対策を練る時だ。だが、その前に……。


「お昼ご飯だーー! 何よりこの世界のご飯は美味い!!」


 死ぬほど腹が減っていた俺は厨房まで走ると……。

 まだ準備中だった……。


 広い厨房には湯気のたった鍋やら水場やらがあって、そこで女中たちがいそいそと昼餉の準備に取り掛かっていた。


 仕方なく手頃な鍋に頭を突っ込もうとしていた俺に、女中の一人が怒りだした。


「政宗さま! 昼餉の準備はまだです!」

「もう少々お待ちになってくださいまし!」

「後少しの辛抱です!」


 俺はがっくりして、向きを変え、楠田先生がミーティングをしていた大広間へ階段を登った。


 途中、五郎八姫いろはひめに会った。

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