第8話

「……? 海賊?」


 見ると、海賊船だとわかるドクロマークの旗を立てた大型船が、何隻も海に浮かんでいた。


「野郎どもー!! かかれー!! 殺せ! 奪えー!!」

「おおおおおーーーー!」

「お宝ー! 殺せ――!!」


…………


「どうやら、海賊がいるみたいだな。ウゼ~時代劇を観ているみたいだぜ。

ダチが攫われたって言われているけど……かったるい時代にタイムスリップってやつか……」

 

 後ろから煤野沢が歩いてくる。

 金髪に近い茶髪のとんがり頭だ。

 耳と口にピアスがついている。

 俺は極力目を合わせないようにして、「そうッスね」と小さく相槌を打った。



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