ウルトラマンと日本
時田宗暢
1.はじめに
急な切り出しとなるが、切通理作氏の「怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち」は、誇張でも何でもなく自分にとって聖典に近い一冊である。初めてこの本を読んだのは中学生の頃だったと思うが、当時の私は、この本によって心の救いを得ることが出来た。今の自分があるのは、この本があったらばこそであると、間違いなく言える名著である。
ところで最近、この著作をめぐって何らかのトラブルがあったという話を小耳にはさんだ。気になって調べてみたところ、ある作家が「怪獣使いと少年~」における切通氏の評論(大江健三郎氏のウルトラマン評に関する記述)を大江氏の評論と勘違いしたまま本にしてしまったとのことである。とんま、としか言いようがない。
この事件のことは横に置いておくとして、大江氏が行ったような、ウルトラマンや怪獣を何らかの象徴、メタファーとして考察するという試み自体は、個人的には十分に面白いし価値のあるものであると思う。
という訳で、以下に述べるのは私の超個人的なウルトラマン評である。当然であるが、円谷プロダクションの公式見解や公式設定、製作スタッフの方々の意見、見解などとは全く関係の無い、私個人の考察であり、妄想である。その点を理解したうえで読み進めいただきたい。なお、もし既に先人が同じような考察をしていた場合は、私の無知と想像力貧困を笑ってください。
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