ナメクジが溶けてたんだ。
海鼠さてらいと。
ナメクジが溶けていた
これは昨日の夢。
ある朝起きてノブを回して
家の外に出てみたら。
階段の真ん中あたりで
ナメクジが溶けていたんだ。
塩もかけてないのにどうやってと
最初は訝しんでみたけれど
ふとひらめいて死骸を手に乗せ
部屋へと持ち帰ったんだ。
机の上に置いてみると
ネチャっと音がしたんだ。
それはまだ息があるようで
ピクピクと動いてたんだ。
僕は水を入れた水筒を手に持つと
水の中へ投げ入れたんだ。
ナメクジを水に漬けるんだ。
ナメクジは抵抗しなかったんだ。
しばらく観察していると
やがて動かなくなった。
動かなくなったナメクジを見て
僕は急に興が削がれたんだ。
同時に悲しい気持ちになって
死骸ごと排水溝に流したんだ。
僕はその時泣いていたんだと思う。
それはナメクジに対する罪悪感ではなくて
無意識に弱者に見立ててしまったんだ。
僕は泣きながら左手で自分の頭を持つと
思い切り首を折り曲げたんだ。
バキッと音が聞こえたそこで目覚めたんだ
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