やっべ!切り忘れた!

配信開始から2時間後


「あ"あ"ナニコレどっから降ってきてるんだよ!」


レースモードを諦めストーリーモードを進めていた俺だったが三面辺りからの難易度がおかしすぎて色々詰んでいた


【え、何で森の中でトラック出てくるの?】

【おい!よく見てみろ!あれトラックじゃなくて消防車だぞ!】

【消防車空から降って来るなよ】

【大人しく火消しとけよ】


最初はトラックが横から突っ切って来たり前から突撃したりなどワンパターンなものばかりだったのだが、後半になるにつれて色々なギミックが追加されて頭おかしくなってきた


「あ!前から車が!は分かるけどもさ!上から車が!とか聞いたことねえよ!」


【おじいさん、逆走しないでくれ…】

【あ!下から車が!】

【斜めから車が!】

【前方から8トン級トラック接近旋回!】


「うぉ!なんでこいつ地面から飛び上がってくるんだよ!頭おかしいのかよ!制作者さんどうしたらこんなゲーム作ろうと思ったんだよ!」


【僕はいわゆるクソゲーとバカゲーを組み合わせたら最強のゲームが出来ると思っただけですよ?】

【バカゲーって思ってるんだ…】

【自覚してるだけまだまし】

【これで自覚なしだったらマジもんのリア狂】


「もっと普通にゲーム作ってください!そしたら俺も全力で宣伝しますから!クソゲー、バカゲーの案件は天月ソフィアまで~」


天月ソフィア【変なの押し付けないで貰えますか?】

【見てたんだw】

【ちゃっかりと擦り付けられてるw】

【さらに鬼畜ゲーも追加で】


「俺はこれからのんびりとした育成ゲームやるわ!作業ゲーはアイクラで充分だわ」


さっきから喋りながらゲームをやっているがリスポーン地点から即リスキルされるので画面をみずにやっていた


【おぉ!結構進んでるw】

【すげなwさっきまでクソゲーって言ってたのにけっこうできるじゃんw】

【やっぱりゲームの腕前凄いなぁ】


「ちょっとまて!俺画面見てないんだけど!…ってまじかよ!ゴール目前じゃん!」


【目隠しプレイしてたのかw】

【↑言い方に語弊がありそう】

【まさかこのゲームの攻略法は画面を見ずにやればいいのか!?】


「そんなゲームあってたまるか!よぉぉぉし!一面ゴールだぁぁぁぁ!!!」


【おめでと】



【まだまだこのゲームは序盤だから頑張れ!】

【ふぁっ!マジかよw】

【実況者殺しってこれのことだったのか】


嘘だろ!このゲームなんステージあるんだよ!


「もうやだ…やりたくない…もう配信結構やったし今日はお仕舞いね…」


【続きは明日ってか】

【ここまでいったんだから最後までやってほしい】

【おっと、イヤイヤ期か?】

【幼児退行起こしてるw】


「いや…普通に疲れた…お休み…」


そうして俺は配信を切った


【お疲れ~】

【明日も楽しみに待ってるぞ!】

【乙!】


「はぁ~疲れたぁ~猫でもみるかぁぁ」


【あれ?配信切り忘れか?】

【伝説配信しちゃうのか?】

【切り抜き班待機!】

【了解!】


配信切れてないなども知らずににゃんすたを立ち上げる


「あぁぁ~猫飼いてぇなぁ~もふもふしたい…」


次々と流される猫動画に俺は癒されていた


「猫っていいよなぁ~自由そうだし友達多そうだし…」


【なんか闇が聞こえる】

【友達少ないってキャラじゃなかったのね】

【常影…お前も俺の仲間だったのか…】

【もふもふって可愛いかよ】


「チキンレースどうしよっかなぁ…あそこまでやったら最後までやりたいし…でも俺の腕だと絶対半年はかかるよなぁ」


【まさかのチキンレースシーリーズ化かw】

【案件としてじゃなくゲーマーとしてやってたんだな…】

【やっべえ涙出てくる】

【制作者としても嬉しいです!】


「あ~!でも姫コクトやりてぇしプロ○カイベランしてぇ!」


よく考えたら色々最近ハマったゲーム多いな


【姫コレクトってアニメ面白いよな】

時影時雨【完全に配信切り忘れてるねぇ】

黒狼コロン【素の状態もこんな感じだったんだ】

鏡音黒羽【これは猫愛を聞けるのか!?】

天月ソフィア【お酒飲みながら配信見てたら凄いことなってんねぇ】

【三期生全員集合w】

【ちゃっかりと時雨ママもいるのな】


「あ!新しいTシャツ発売してんじゃん!買お!」


【まぁたコレクション増えていくじゃんw】

【押し入れどうなってるんだろう?】

【まだ見ぬ世界が広がってそう】


「おい!バカ兄!切り忘れてんぞ!」


「うぉ!なんだ!どうした!?」


いきなり部屋のドアが叩かれ紗英の声が聞こえた


「切り忘れてる?…え!?マジかよ!」


「切るならしっかり切ったこと確認せい!」


「すんませんでした…ごめんな~切り忘れてたわ、じゃぁまた明日~」


そうして俺は無事配信を終えたのだった

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