隣の席の聖女様から何故か目が離せない~ネタ倉庫~

紅月 デュアル

プロローグ(プロトタイプ)

………前書き………


これは書き直す前のプロトタイプのプロローグとなっています。書き直してるやつはこの話の次にプロローグ(本編)があると思いますので、そちらをご覧ください。割と本当にお願いします。






…………………………………………………




「暑っつ……」


太陽が人々からやる気を奪っていく7月半ば、俺…小鳥遊 優也は教室の最後列の席で誰に聞かせるともなく呟いた。今は昼休み、教室にはまばらに人がいて元気に笑いあっている。…こんな暑いのにどうしてそんなに元気が有り余っているのだろうか。…よく分からないな。


大体、何でこんな暑いのに学校なんぞ来なければいけないんだろうか。最近ではインターネットの普及も進んでるんだからオンライン授業とかでいいじゃないか。そうしたら皆暑さに苦しまずに済………いや、やっぱ止めよう。家でまで勉強したくないわ。


「はぁ…」


暇すぎて思わずため息を吐く。…はぁ早く帰ってゲームしたいな~。期間限定衣装のルーニアちゃんが出るガチャ、今日までなんだよな…。そう言えばあのガチャって何時までだっけ?


「…確認するか」


俺は鞄からスマホを取り出し、慣れた手つきでゲームを立ち上げた。ロードが終わったらガチャの画面を開き開催期間を確認する。……今日の午後1時までか……あれ、今って何時だっけ…。そう思い時計を見ると、時計の針は12時58分を指していた。


「あ、やべ」


俺は十連分のアイテムが足りていることを確認すると、直ぐにガチャのボタンをタップした。画面が切り替わり空から流星群が流れ出す。ここで流星が金色に光ったら星6確定だがはたして… 偉大なるガチャの神よ…今日残り半日の運をここで使い果たして良いから、お願いしますっ


「…よしっ」


10個流れる流星の内一つだけ金色に輝いた。後はこの金色がルーニアちゃんであることを祈るのみだ。次々と演出が消化され、残るは金色流星のみ。誰が来るかな。どうせだったらルーニアちゃん当たってください。金色の流星から目映い光が溢れ━━


「よっしゃっ」


光が収まったそこには期間限定衣装を纏ったルーニアちゃんの姿が。思わずガッツポーズをとる。はぁ、この世の全てに感謝…偉大なるガチャの神よありがとう。と、俺が満足感に浸っていると……


「━━何をしているんだ?小鳥遊」


後ろから、ゾッとする程の怒気を含んだ声が聞こえてきた。━━あ、やっべまたやってしまった…。恐る恐る振り返るとそこにはにっこり笑顔なのに目が据わっている担任の姿が……。


言い忘れていたが俺が通う青園高校は学内原則スマホ使用禁止である。この校則を破ると生徒指導室で5枚位反省文を書かされる。で、今俺はこの校則を破ったわけで…


「小鳥遊、放課後、生徒指導室に来い」


「…デスヨネー」


はい、放課後居残り確定しました…ちくせう。…まぁ、星6限定ルーニアちゃんは当たったんだ。目的は達成したし問題は無いだろう……今回は早めに終わると言いなぁ…と放課後のことを考えて、俺は深くため息を吐くのだった……。

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