第13話

外に出て。

俺は一息ついた。

息が切れ、どっと疲れていた。


これでよかったんだよな。

父さんの会社の技術を安売りすることなく、

俺はマドンナの甘い誘惑を乗り切ったことに

少なからず安堵のため息をついた。


そのときだった。


「シンジ!!」


俺を呼ぶ声。


振り返ると、幼馴染のマヒロだった。


「どした?元気ないぞ...!」

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