第22話

(【視力上昇Lv2】を獲得しました)


射撃訓練場で魔法銃を試して、エマ先輩とおしゃべりした後。ランダムスキルダンジョンLv2に挑戦したわけだけど。ステラさんがLv1を挑戦した時に手に入れたスキルのおかげで階段が何処に有るかだいたい分かるし。

出てくる魔物も魔法銃で1発なので2時間程度でLv2ダンジョンをクリアした。


「私は【剣術Lv2】でした。ないよりかは良いかな?って感じですね。レッカさんはどんなスキルでしたか?」


「俺は【視力上昇Lv2】だった」


この世界は魔物を倒すとレベルが上がってステータスが上がるタイプじゃなくて、スキルでステータスが上がるタイプだ。

力上昇、素早さ上昇、魔力上昇、聴力上昇等々色々なステータス上昇スキルが存在する。

ちなみにランダムスキルダンジョン以外ではでないステータス上昇スキルがそれぞれ存在する。


剣スキルダンジョンだと魔力上昇が手に入らなかったり。火魔法スキルダンジョンだと力上昇が手に入らない、みたいな感じだ。


「レッカさんはステータス上昇系ですか。堅実で良いですよねステータス上昇系」


ランダムスキルダンジョンだと自分からしたら使わないスキルを獲得する可能性が高い。

ステラさんが今回手に入れた剣術とかモロそれだろう。

剣術なら絶対使わないという事は無いだろうけど、基本近づかれる前に魔法銃で倒す戦法だから使う事は、ほとんど無いだろう。


「まぁランダムスキルダンジョンだし、仕方ないんじゃない?」


「その通りですね。文句を言っても仕方ないですし。取り敢えず、まだ周回とかはせずにどんどんレベルを上げていく方針で良いんですよね?」


「取り敢えずLv5まではそのつもり。それ以降は攻略した感じを見て周回するか先に進むか決めようと思ってる」


火力だけならレベル10ダンジョンでも余裕だからな俺たち。

ただ、それに比べて防御方面はレベル10ダンジョンに挑むには未だに紙なので、そこら辺を補ってくれるスキルが出てくれると嬉しいんだけど。


「このままレベル3に挑戦しても何とかなりそうですけど。エマ先輩のショットガンも有りますし。ここまでにしましょうか」


今からダンジョンいってクリアしてショットガンタイプの魔法銃作るとなると完璧に徹夜だろうし今日はそうした方が良さそう。


「俺もそれがいいかな。ステラさんからしたらダンジョン行きたいかもしれないけど」


「風紀委員と仲良くしておくのはお得ですし、問題ないですよ。焦る必要も無いですし」


確かにまだ正式に学校が始まってすらいない段階だし、必死になってダンジョンを攻略する必要もないか。



と言う事でまだおやつの時間を少しすぎたぐらいだけど。今日はもう部屋に戻ることになった。


「飛龍の谷で採掘した時に普通の鉄鉱石も採掘出来てるからそれを使おう」


上級錬金術の素材鑑定を使うと最高品質っ出てくるけど、ただの鉄だし問題ないだろう。


「素材も決まったし後はどんなタイプのショットガンにしようかな」


意外と色々なタイプが有るよな。ちょっとぐらい趣味に走っていいよね?

という事で中折式の水平二連式散弾銃にした。銃身が切り詰められていて片手で扱えるタイプのものだ。魔法銃って反動もないし問題なく使える筈。


弾も散弾タイプとスラッグ弾タイプの2種類を用意した。

散弾タイプは視線誘導をつけてしまうと全部同じ敵に向かって飛んでいっちゃうので、視線誘導をつけない代わりに散弾の数を多くした。1発に30発の散弾が詰められてるので、水平二連式散弾銃で撃つ場合60発の散弾を一気に撃ち込める。

1つあたりのの威力も出来るだけ高くしたので結構な殲滅力があるはず。


スラッグ弾タイプは散弾銃だけど1発の弾丸を撃つタイプなので視線誘導込で後はトコトン威力重視の物を作った。

射程は短いけど、威力は俺が使うハンドガンと同じぐらいでるはず。


最高品質とは言えただの鉄でレッサードラゴンの素材を使って作った魔法銃と同じ威力が出るんだから相当な火力が出せると言って良いだろう。


これならエマ先輩も喜んでくれるはずだ。

と言うかエマ先輩にはスキルダンジョンLv10をクリアしてもらって、上級ダンジョン以降は一緒にランダムスキルダンジョンに行ってくれないかな?ってちょっと思ってるところもあるし、この魔法銃でぜひ頑張って欲しい。


ニャル様が上級スキルダンジョンに挑む時はもう一度どのダンジョンにするか選び直せるって言ってたし。

流石に上級ダンジョンともなれば2人で攻略するのは難しいだろうし。


今のうちにメンバー候補をしっかり探しておかないと。

上級ダンジョンに挑戦するってなってから集めるんじゃ遅いし。


「思ったより早く終わったし。今の時間だったら料理を作ってるだろうからステラさんの手伝いでもしようかな」


部屋を片付けてからキッチンに移動すると予想通りステラさんは晩御飯の調理をしていたので、少し手伝いながらこんな感じの魔法銃にしたと話したら。

なんでまた普通のショットガン型にしなかったんですか?

エマ先輩も確実にこのタイプは予想してないですよ?と言われてしまった。

性能は良いしエマ先輩ならきっと使いこなしてくれるだろう。







読んでいただきありがとうございます。

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