第2話

「ようやく起きたか、久しぶりだな烈火」


「あー子様じゃないですか!それよりここ何処ですか?」


あー子様がいるという事は、俺をここに連れてきたのはあー子様という事だろう。

なんかやな予感がするんだよね、この部屋の電化製品、パッと見普通の電化製品なんだけどよく見ると、所々見た事ないパーツがあるんだよ。

世界中の邪神を崇拝する教団を潰し回っていたから、海外の電化製品にも詳しいから海外の電化製品という事も無いだろう。

そもそも電化製品に書いてある字が日本語だ

、まさか・・・イヤイヤそれは無いでしょう?って言いたいところだけど俺、神様と知り合いだし。


「何となく予想はついていそうだな」


「ここ異世界ですか?」


「その通り。でも、烈火のことを思って連れてきたんだぞ?お前、教団員だからと言って何処ぞの大統領暗殺して、国際指名手配されただろう?」


確かにあれは派手にやり過ぎたせいで、バレちゃってテロリストとして国際指名手配されちゃったけど。あいつ子供を拉致して生贄にしようとしてたんだよ?

そんなクズ殺るしか無いでしょう。

俺があいつの家を燃やしたおかげで、捕まってた子供が助かったんだから。


「それで自分が悪者になっちゃ元も子もないだろうに・・・まぁ、ここは異世界、私も火の女神として信仰されていて科学と魔術が融合した世界、烈火のことも16歳まで若返らせてるから自由に楽しんで欲しい。これまで私のために働いてくれたご褒美だ」


若返ってる?マジで!?

枕元にスマホがあったのでカメラ機能を使って確認してみる。


「ほんとに若返ってる・・・」


と言うか異世界だけど普通にスマホ有るんだね。

あー子様が科学と魔術が融合した世界って言ってたっけか。

地球より文明が進んでる系異世界転移って事か。

知識チートは出来ないけど、そっちの方が不自由なくて楽かも。


「そろそろ、この世界の基本知識について説明していいか?」


おーしっかりとしたチュートリアル付き!


「お願いします!」


あー子様に色々説明してもらった結果、魔法が使えて便利になった地球って感じ、家電とかも魔力で動いてるから環境汚染もないし、性能もこちらの方が上、だけど魔物が出るから、街から街への移動は結構危ないみたい。

ゲームの中みたいですねっていったら、まぁエロゲーを参考に進化させたからなって言われた。何故エロゲーを参考にした?

1番驚いたのは男女比が1:20だと言うことだろうか。

何やってんの?


「こんなものかな。お金は口座に1億振り込んでおいたから」


「ありがとうございます。先ずは3年間、学生生活をしなきゃ行けないんですよね?」


「だな、ダンジョンが固まっているから便利だし。お嫁さん探しも捗るぞ。王族も通う王国一の学園に入学出来るようにしてあるからな」


ほんといたせりつくせりだな。でも、そんな頭良くないけど大丈夫かな退学になったりしない?


「学力だけじゃなくて、武力も含めてだから問題ないだろう。そう説明しただろう」


そう言ってたね。

この世界にはダンジョンがあって、スキルダンジョンと資源ダンジョンという2種類に分かれている。


この世界キャラレベルと言う概念が無いので

どれだけ魔物を倒しても強くなれない。

じゃあ、どうやって強くなるの?と言うとスキルダンジョンをクリアしてスキルを手に入れる事で強くなる。


じゃあ、スキルダンジョンをクリアすれば剣でも魔法でも生産職にでも成れるのか?と言ううとそれもちょっと違う。

剣スキルダンジョン、火魔法スキルダンジョンと言ったように手に入るスキルが決まっている。

それに1度、剣スキルダンジョンに入ると他のスキルダンジョンに入ることは出来なくなってしまう。

なので、1人でなんでも出来る超人になるのは難しい。

ただ、ランダムスキルダンジョンも有るので、不可能では無い。


ただし、手に入るスキルはランダムだから

ダンジョンの攻略に役立つスキルが手に入るか運だし、不思議のダンジョン見たいに、毎回マップが変わるし、敵もランダム。


他のスキルダンジョンはマップも敵も固定なので、ランダムスキルダンジョンは他のスキルダンジョンより難易度が高い。

それもあってランダムスキルダンジョンの人気は皆無らしい。

俺はランダムスキルダンジョンに挑戦するつもりだけど。

だってここまでいたせりつくせりのあー子様のことだ、転移特典のチートスキルがある筈!それがあればランダムスキルダンジョンだって余裕だろう。


「説明も終わったしそろそろ帰ろうと思うが、なにか質問は有るか?」


説明が終わり?おかしい、チートスキルについてまだ説明してもらってないぞ?


「あー子様?転移特典のチートスキルの説明がまだですよ?転移、転生物の定番でしょう?」


「無いぞ?そんなもの」


ここまで完璧に用意してくれたのに、

チートスキルなし?つまりノーチートでこの世界を生きていけと!

終わった、サヨナラ俺の異世界生活。


「なにか勘違いしてないか?そもそも烈火に今更チートスキルなど要らないだろう」


どう言うこと?




読んでいただきありがとうございます。

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