第2話 人知れず

今日学校に行ったら明日から休みだ。

やはり五日は長いから水曜日あたりを休みにしてほしい。

最近は水曜日が休みの会社やフレックスタイム制というのが増えている。


朝は特に弱いのに、寒い中一時間目に体育だ。

熱血教師はお正月の駅伝を見てなのか、一月はマラソンとか長距離走の授業が多い。

ゆっくり友達と走れば楽しいのだが、いかんせん寒い。

速く走ったほうが身体が温まる。


大体体力の近い「このは」と走るか。

友達のこのはとは体力とか運動能力が近いのでいい具合のバランスで走れると思う。

それに、なんといってもこのはは寂しがり屋なので、絶対に合わせてくれる。


他に、「なな」と「えり」とはよく話すが、、、

えりは運動能力がずば抜けていてついていけないし、ななは運動を苦手とする。



「このは~一緒に走ろ~。寒いしちょっと速めな感じで~」


「いいよ~。頑張ろ~」





~キーンコーンカーンコーン~



「このは、速くなってるんじゃない?は~疲れた。二時間目から寝てしまいそうだよ。」


「そうだよね。なみ今日は結構頑張って走ってたね(笑)」


「私は一番だった~!えへへ」


「「えり、速すぎ~」」


「ふえー、私は走りきれんかった、、、」





それからそれから、、、5時間目まで終わり、下校だ。


いつも四人で帰っているが、今日はこのはがお使いを頼まれていてるらしく、、、


「今日はね、おばあちゃんからお使いを頼まれてて、ちょっと離れた和菓子屋さんに行かないといけないの。」


と言っている。



「私とえりはここでお別れだね~。また来週ね~。」



「ななも、またね~。私は和菓子屋さん行ってくる~!」




私とえりは家が近所なので、最後まで一緒だ。


「今度、みんなでパジャマパーティーとかしたいね。」


「ん、その時は私以外の家でお願い申しあげます。」


「え~、変な言葉使いになってるよぉ、、、一回も行ったことないから気になるんだけど~、、、」



家に来られては困る。

様々な機械類や、活動の記録なんかが散乱している。

万が一のことを考えて、この土日に片付けしようかな。



「なみ、また月曜日~~」


「ばいばーい。」




はぁ。自分の部屋はゆっくりできる。

今度四人でパジャマパーティーか。楽しみだなぁ。


「ほら、帰ってきたならお風呂入って~」


お母さんが呼んでいる。

お風呂入ったら、アイス食べよ。

ごはん前に怒られるかなぁ。




最後まで四人一緒に帰らなかったことを後悔することになるとはつゆ知らず、

のんきなものである。



つづく

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