第9話 ちゃんと、聞いて! 家族介護に疲れた、ヤングケアラーの子と、ストーカーの、不思議な不思議な、ほっこり体験。

 本格的に、聞いて!

 これは、家族介護に疲れた、ヤングケアラーの子の体験。

 ヤングケアラーの子を守るストーカーっていうのが、あったとしたら?

 ある日…。

 ある女子高生が、自宅2階にあり自室のベッドで、横になっていた。

 「あたし…。疲れちゃったな」

 すると、突然、部屋のドアが開いた。

 「あなたを、助けにきました」

 「え?」

 「あなた、ヤングケアラー、ですよね?」

 「え、何?」

 「家族介護で、お疲れでしょう?」

 「私も、助けに参りました」

 「え、何?増えた?」

 「あなたのことを、そっと、見ておりました」

 「高校のクラスの窓辺で、疲れた顔をしているがんばり屋さんのあなたを、遠くから、見ておりました」

 「それって、ストーカー?」

 「いえ…」

 「我々は、ストーカーでは、ありません」

 「はあ?」

 「我々は、ストーカーでは、ありません。あなたに、恋愛感情を抱いてはいないからですよ」

 「同じく」

 「…ちょっ」

 「日本の将来は、あなたのような、誰かを思う真面目なJKにかかっていると、判断いたしました」

 「同じく」

 「はあ?」

 「あなたに恋愛感情はありませんが、あなたを守るために、見守っておりました」

 「同じく」

 「はあ?」

 彼女は、いわゆる、ヤングケアラー。

 学校に通いながら、病気がちだった母親の面倒を見るため、部活動はせずに、すぐ帰宅する日々を送っていた。

 母親は、仕事を、辞めた。

 父親は、10年ほど前から、海外出張。

 まだ、帰っては、こなかった。

 男性って、何なの?

 アルバイトが許されていた高校に通学し、母親の介護と、コンビニのバイトで、くたくた。

 部屋に入ってきた2人の男性が、かしこまった。

 「ヤングケアラーのつらさ、苦しさ、わかるような気がいたします」

 「私もで、ございます」

 母親の介護で、疲れていた、彼女。

 母親は、彼女に付き添いがあれば、施設にいけるようになった。そして起きたのが、フンワカとした、このストーカーの出来事!








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