beautiful 7 〜僕と私の恋〜

狐向

4月

第1話 恋って何?

「はぁ…」

 落ち込みながら一つため息。

 私、足立菜月あだちなつき

 今更ながら…恋愛に興味を持ち始めました。

 だけど…中学の頃なんにも!興味がなかったから

 手順が何にもわからない!

 迂闊に喋りかけると恥ずかしいことになりそう!

「あれ!なつちゃんどしたの〜?」

 元気に声をかけてきたのは、雨滝絢音さめだきあやねちゃん。

 いつも私はさあちゃんと呼んでいる。

「どしたの?さあちゃん…」

 心配そうに聞いてきた。

 いや、なんでもない…

 一応かっこいいと思う人がいる。

 演劇部の葉山レオン君。

 スタイル抜群だし。運動神経超良いし。

 だけど、私みたいな凡人にはハードルが高い。

 ——————そんな私にチャンスが来た————————

 今から、部活。

「みんなーーーーピクニック行くよーーーー!」

 演劇部のいわゆるボス。

 藤門桜ふじかどさくらさん

 私と比べられないほど演技が上手い。

 私は桜さんを目指してはいるけど

 まぁ無理。

 だって私Eだよ。

 あ、

 そうそう!演劇部では、上手いかで、ランク分けがされます。

 Gから、S

 桜さんはA。

 私は、頑張ったって…

 Cだよ。

 いっても多分すぐ落ちる。

 レオン君はS。

「ほら!菜月!いくよ!」

 いろいろ考えていたら、あっという間に出発時間。

「は!はいっ!」

 そして公園に着いた。

「菜月ちゃん?」

 凄く優しい声で話しかけてきた。

 だれだろう。と思いつつ。

 あ。

レオン君だ。

「一緒にお弁当食べない?」

え?マジで?

「なんで私?」

緊張しつつも聞いてみると…

「え?駄目なの?」

悲しそう…

「いいよ!」

なんでだろう。

はっきり言えた。

私は上を見上げた。

満開のサクラが空を覆っている。

「綺麗だね!」

私はその瞬間、初めて、「楽しい。」と思った。

「綺麗なサクラだね。」

レオン君がいっt…

「ねぇ二人で何してんの?」

うっ。桜ちゃん。

ヤバい。

どうしよう。


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