紺と紅‐微ヤンヘラ女子男子‐ 未完成

ABC

第1話

『明日も一緒に、いてくれる……?』

『うん、もちろん』


多分、こんな約束をしなくても。きっと。いや絶対。私は明日も、君といる。君とその日を過ごす。

君が私を必要としてくれるかぎり。


こんちゃん? どうしたの? ぼーっとして。大丈夫? ……具合悪い?」

「ううん、なんでもないよ。大丈夫」

「ほんと……?」

「うん。ありがとう」


この生活リズムを始めて、いくらか経った。週五は朝から学校に行き、その帰りにこうくんの家へと直行する。土日の週二も、同じ。それの繰り返し。


「世話を焼かされている」とか「仕方ないから、怖いから、やっている」だとか、そんな思いはない。それに、私が紅くんのお願いを承諾したのは、その人生を鑑みた故の同情からでもない。


じゃあ、どうして、私は紅くんと一緒にいて「世話を焼こう、焼きたい」と思ったのかは、ただこんな私でも、必要としてくれる人がいてくれるのなら、その人の役に立ちたいと思ったから。そう思ってくれる人の傍にいたいと思ったから。力になりたいと思ったから。


それと、紅くんに興味があったから。


そんなことをふと思い返していた。

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