第19話デジャブ
ライトが、知らないままって訳には行かないだろうし。
火を付けたのが、リサちゃんだってしったら
ライトはどうするんだろ?
オーナーはライトのお兄さんな訳だし
普通ならライトにすぐ報告するんじゃないかな?
なんで、オーナーはライトに言わないようにしたんだろう。
この事を知ったらライトはどうなるんだ?
おはよう。
梨花が起きてきた。
コーヒー入れるね!
俺はコーヒーを淹れることくらいしか出来ないのか?
ありがとう
梨花は不自由そうにコップを両手で持った
大丈夫?
梨花は笑って
うん、大丈夫、持てるよ。
鎮痛剤飲みたいな。
熱いし、痛いんだよね。
俺は
何か食べてからの方がいいよ!と言い
そして昨日買ったチーズケーキをだした。
梨花は、困った顔で。
食べさせて貰える?
俺は、
もちろん、もちろん。と
なんだか焦って言った、
梨花に言わせる前に、食べさせるよ!と
どうして言ってあげられなかったんだ。
梨花は、本当に色々ありがとう、と言うと
帰って行った。
なにも自分で出来ないはず、
帰らなくていいと、止めれば良かった。
俺は急いで追いかけた。
梨花。しばらく何もできないだろ
俺で嫌じゃ無ければ
俺の所にいなよ。
有給溜まってるから
休めるし。
梨花は振り返ると涙目で、うん。
と答えた。
俺が止めなかったらどうするつもりだったんだろ?
少しでも笑って過ごそう。
はい。スリッパ。
はい。パジャマ
梨花はたったまま。何かいいたそうで。
俺は何も出てこない
佑月?私メイク落としたい
お風呂はいりたい。
あ、そりゃそうだ、だけど、梨花を洗うのか?
佑月が、無理そうなら
いいよ。無理しなくて
俺は、変な事考えるな!と言い聞かせた
大丈夫だよ
梨花が嫌じゃなければ
梨花は、お願いします。と言った
リカの両手にビニール袋を二重に被せて
ゴムをした。
梨花を裸にして
身体を洗った。
意識しない!意識しない!
髪を洗いトリートメントをして
メイクを落とした。
梨花は、両手を上げたまま湯船に浸かった
俺は化粧水と乳液と美容液を出して置いた
梨花にシャワーを浴びさせ
バスタオルで体を拭いて
着替えさせようと思った。
佑月?
下着ってないの?
いや、ある。あるが、さすがに引くだろ、
だけど、今梨花は必要としている
自分のプライドなんてどうでも良いんだ。
あ、あるよ。 ごめん。
梨花は助かったー!と言った
ちなみにサイズは?
やばい、妄想で買ったサイズ、しかもかなり
勝負下着の黒か赤、ばかり
あ、えっと
Bの70とCの70が、、
梨花は笑って
Cの70です!と言った
俺は急いで持ってきた。こんな恥ずかしい
事あるだろうか?
めちゃくちゃ可愛い
フリフリだね!
俺が恥ずかしいそうにすると、梨花は
大爆笑した。
梨花は立ち上がり裸のまま
俺に抱きついた。
梨花の身体が鏡越しに見える
ありがとう。
こんな変態が、何度ありがとうと言われたか?、気持ち悪くてごめんなのに。
梨花にパジャマを着せて髪を乾かした。
私、お姫様みたい!
梨花は嬉しいそうに言った
俺は、心の中でお姫様です、ずっと。
と思った、、
バスルームから出ると、梨花は
包帯変えて、薬ぬらないと。
手伝ってくれる?
俺はまた、焦り気味に
もちろん、もちろん
返事をした
包帯を剥がす。面背けたくなるほど痛々しい
あの綺麗な手が、爪はなくなって
皮膚はほとんど無い。
ブーン、ブーン。
オーナーからだった
俺はちょっとごめんと、梨花から離れた。
もしもし、朝からすいません。
いえ大丈夫です。
リカは?
俺の家にいます。
両手つかえないのでしばらく
俺の所でよければと。
そうですか、ありがとうございます
ところで、昨日話した件ですが?
リサの友達のめめって、
本名わかりますか?
あ、たしか、めぐみです。
そうでしたか、、、
以前少しだけfenixにいた子でした
だから、女の子と知り合いで
リサとめめが更衣室に入れた
そうゆう事のようです。
ん?
めめちゃんはそんな事一言も言ってなかったな。どうゆう事だ、どれだけ梨花が憎いんだ
ライトのせいなのか?
俺の知らない事があるんだ。
梨花は何か巻き込まれてる。
ふと、中学の時のあの子を思い出した。
梨花に火傷させたあの子。
咲也の事ライトの事
ライトとちゃんと話した方がいいかな?
梨花ともちゃんと話した方がいいかな?
俺は同じ過ちを犯したくなかった。
梨花が消えてしまう気がして
梨花に話そう
梨花?
こんな話し、あれなんだけど、
昨日オーナーがこの事は
ライトには言わないって
なんでかな?
ライトは知りたいんじゃ?
梨花は
ライトが聞いたら自分のせいだと思う
ライトはショックを受けるし
犯人を見つけようとする。
多分犯人を許さないだろうし
ライトが壊れちゃう
梨花は、壊れちゃうと、、
梨花はきっとライトの気持ちに気がついている。なんで知らないフリをするんだろう。
梨花?
俺は梨花が好きで
なんでもしてあげたい
ライトにも正直嫉妬する
梨花は俺が梨花の事好きな事を
分かってて
俺のアパートに来るよね?
どうして?
俺は期待しちゃうかもしれない
梨花は寂しそうな顔をして
迷惑?
と聞いてきた
違う、違う、迷惑じゃない
居て欲しい
だけどもっと好きになっちゃうし
帰って欲しくないって思うんだ
梨花は
もっと、思われたいの
大切にされたいの
ただ、好きって人はたくさんいる
だけど、私の嫌な所も、変わった所もワガママな所も
全部全部可愛いって言って
大切にされたいの。
だから、振り回してるんだよね?
ごめんね。
でも、それでも、、
俺は思わず抱きついた。
もう大丈夫
分かったから
分かった。
梨花は泣いていた。両親がいないんだ。
おばあちゃんと2人で暮らしてきたんだ
仕事中は強く凛としている
ひといちばい、愛情を求めてる。
親が子に捧ぐ無償の愛を求めるみたいに
俺はそう勝手に思った。
でも、ライトは?ライトは無償の愛を注いでいるんじゃないのか?
梨花?
ライトは梨花を大切に
ずっとしてきたんじゃないの?
ライトの側にどうしていないの?
俺は一番聞きたく無かった質問をした。
ライトは、私じゃ可哀想
ライトをちゃんと守れる人
ライトが安心できる人
わたしじゃあ、役立たずだよ
俺は思った、それは無償の愛なんじゃ?
梨花はライトをどうしても守りたい
ライトも梨花を守りたい、
その為なら、自分が傷ついても構わない
俺は身勝手な一方的な愛し方をしてきた
梨花を美化して、妄想して。
傷や、痛みや、孤独なんて考えなかった
ただ、梨花に会えない苛立ちだけが
あって、それが大きいほどに、俺は梨花を
誰より好きだと、思ってた。
間違えていた。また昔見たいにならないように
梨花を失わないようにしたいのに
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