第14話ホスト

部屋のベルが鳴った


ドアを開けるとライトがいた

思っていたより

身長が高く、

思っていたより、細く白い


 電話もらったライトです。


俺は 

 上がって下さい

 すいません急に電話して

早口で話した


ライトは

 とんでも無いです

 リカは?と

ライトが梨花に近づき

梨花の顔をそっと触り

慣れた手つきで、脈を測った。


 あの?

 リカは薬何錠飲んだかわかりますか?


 あ、ええ

 多分、空の数を見ると三錠だと思います。

 

するとライトはため息をついて、ほっとした様な顔をした。

そして俺に

 

 ゆずきさん?ですよね?

 リカから伺ってます。

 心配しましたよね?

 申し訳ありません


俺には

俺のリカが申し訳ありませんと聞こえた。

だけど梨花を心配する様子をみていて

苛立ちは感じなかった。


 随分なれているとゆうか?

 なんと言うか?

 手慣れてますね?

 変な言い方ですが。


俺は上手に言葉が選べ無かった

ライトは

 あー、俺看護師の資格あるんです。

 だからでしょうか?

そう話すと

穏やかに笑った


 コーヒー飲みますか?


ライトに聞いた

 じゃあ、いただきます。

 すいません。お気遣い頂き


ライトはとても丁寧で腰が低い


 ブラックで?大丈夫ですか?


 はい、ありがとうございます


コーヒーを淹れ

テーブルに置いた

ライトは立っていた、


 あの、ソファー座って下さい。


 じゃあ、失礼します。


俺は心配と緊張の中にいた。

そして

ライトは俺を知ってた。

じゃあ、梨花がアパートに来てる事も?

俺が妄想童貞野郎な事も?

どこまでだ?

頭をぐるぐるさせていると


聴き心地の良い話し方でライトが話し始めた


 ゆずきさん。リカの事好きなんですよね?

 しかも一途に。

 リカだけを

 素敵ですね。

 欲にまみれた夜の世界に居るリカから

 したら、ゆずきさんは、昔話しの王子様

 なんでしょうね?


全く予想してない会話が入って来て

混乱した

 

ライトは話しを続けた。

 リカ、子供みたいですよね?

 つい、面倒みたくなってしまう

 天然で無邪気で、弱くて

 寝ながら泣きますよね?リカ

 どうしてあげたら、いいんですかね?

 ゆずきさんは

 どうしました?


俺がライトに聞きたいよ。

なぜ聞いてくる?

俺もライトに質問した

 

 ライトさんは梨花の事好きですか?


ライトは黙った。

俺は凄く緊張していた

ライトが静かに答えた


  好きですよ、ずっと

  リカは多分気がついていないんです

  友達としてとかじゃないんです。

  愛してる、が正しいかもしれません。

  秘密にして下さいね。

  リカに伝える気はないので。


俺はライバルとゆうより、共感の方が強くかんじた。

  


  どうして?梨花に伝えないんですか?

  独り占めしたくならないんですか?

俺は感情的に聞いた


   俺は汚れてますから。ホストですし

   リカはキャバ嬢だけど綺麗です

   罪悪感ですかね?

   リカが笑っててくれたら

   それでいいんです。

   リカを好きなゆずきさんに話なすのは

   間違えてるかもしれませんが。

   リカは俺にしか

   抱かれた事がないんです。

   28歳ですよ。

   キャバ嬢なのに。

   

俺はなんだか、ライトが切なく感じた


  なら、梨花はライトさんのって

  事じゃないんですか?

  ライトさんだけが、梨花をだいてる

  なら、ライトさんだけの梨花なんじゃ?


ライトは苦笑いをしながら話した

  普通はね。そうなんでしょうね?

  だけど、リカは俺がリカを好きだと

  思ってないんですよ。

  俺が同情でリカを気にかけて

  同情で抱いてると

  思ってるんです。

  違うって言いたいんですけど

  怖くて

  

俺はライトの気持ちが意外過ぎて。どうして

No.1.ホストが

好きな女にこんなにネガティブなんだろう?

愛してるとまで言うのに。

そして、俺に敵対する気持ちはないのか?


  ゆずきさん

  リカの事守ってくれますか?

  リカが貴方を頼りにしたら?


俺は、自信がなかったか

さっきの手慣れた、手つき、梨花を心配する

ライトを見て。

 

  ライトさんのように、出来る自信は  

  今ないです。


俺は情け無い。


ライトは、話しを続けた


   リカはストレス性の不整脈です。

   たまに心臓が早くなり

   苦しくなります

   寝る前が多いです。

   氷を入れないで

   お水を飲ませて下さい

   今日みたいに睡眠薬を飲んで寝ます

   うとうとしていると、寝ぼけて

   また飲みます。

   目が覚めても、飲んだ事を忘れてまた

   飲みます

   繰り返しです。

   飲んだよと、言ってあげて下さい

   

俺はなぜライトは俺に梨花を預けるような

言い方をするのか、わならなかった

  

  ライトさんは?

  ライトさんは?

  なぜリカを抱いたんですか?

ズバリ聞いてしまった。


ライトは優しい顔で

  もちろん抱きたかったから

  俺だけのリカでいてほしいから

  愛してるから

俺は何を話し合ってるんだ?と思いながら

  

  リカが俺の部屋で寝ていて、

  嫌じゃないんですか?

俺はどうしたくてきいてるんだ?と思っていた


   嫌ですよ。もちろん

   俺の腕の中に入れて置きたい

   だけどその頃

   俺は客を腕にだいてますから

   何にも言えないです


   ゆずきさんは

   どうして、俺に連絡したんですか?

   

確かに、先輩に相談してもよかったんだ、だけど、


   梨花が寝言でライトさんの名前を  

   呼んでいた事があったから


ライトは黙ってしまった

ライトの気持ちを痛いほど感じた


自分のせいで悪口を言われたり、嫌がらせされるリカ


俺も、俺のせいで火傷をさせている。


だから、守りたい。


梨花は本当にライトの気持ちに気がついてないのかな?

いくら抱かれた事があるのがライトだけだとして、仮にもキャバ嬢だ、男心は気がつくだろう。

それに、なにより、抱かれたのだから

ライトを受け入れてるじゃないか?


ライトも、気がついていないんだ

梨花がライトを心配している事


似ているんだ、2人とも

捨て猫みたいで、

2人がお互いを気にかけて、


俺はなんなんだ?梨花のなに?

俺が梨花を好きな事は知っていて

俺のベッドで眠る


ライトは?梨花のなんなんだ?

抱かれているのに。


何かピースの合わないパズルをしているようだった

そうだ、オーナー、


あの、、fenixのオーナーと梨花って、、

俺が話しを聞こうとしたら

ライトはリカの事お願いします。

と言って朝日が登る前に帰って行った



俺は眠れ無かった

ソファーでコーヒーを飲んで考えていた、


バッカルコーン

天使のクリオネには怖い部分がある。

でも、それはクリオネの食事だ

人はそれを怖いと言う


梨花はクリオネのように透明だ

だけど、怖いのかもしれない

梨花自然でいるだけだ

でもそれが一番ライトには怖いんだ

俺もそうだろう

壊したくない、

このままでいたい

失いたくない恐怖


やっぱりいっそ食べられてしまいたい





  






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