5P 九尾の狐

・種別

 妖狐

・出典

 山海経、絵本三国妖婦伝等

・概要

 主に中国や日本に伝わる狐の霊獣、または妖怪である。九尾狐、九尾狐狸、白面金

 毛九尾の狐とも呼ばれている。


 その名の通り、(モフモフしていそうな)九つの尾と白い顔面、金色の美しい毛を

 持つ七尺程の大きさの狐の姿をしている古代中国の【瑞獣】の一体でもあるが、国

 を傾ける程の悪事を幾度も行って来た凶獣でもある。高い妖力を持っており、幻術

 や天候、毒気を操る事が出来、飛行も可能。また、かなり博識で、巧みな話術等を

 駆使してその国の権力者達を魅了し、その後、暴政に走らせた。


 日本では玉藻前と言う【鳥羽上皇】の寵姫となり、彼の身体を妖術や毒気を用いて

 蝕んでいた。しかしある時、陰陽師【安倍泰成】に正体を見抜かれた為、本来の狐

 の姿に戻り、逃走するが、その後、討伐された。彼女はその時、自身の遺体を猛毒

 を放つ巨岩【殺生石】へと変化させ、近づいてくる生物を殺すようになった。それ

 から年月が経ち、南北朝時代になると【玄翁和尚】によって殺生石は破壊され、日

 本各地に散り、九尾の狐は成仏した。


 中国では【妲己だっき】と名乗り、殷最後の皇帝【帝辛ていしん(紂王】の妃となり、暴政を行

 わせた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る