第7話 不老不死
第6話 不老不死
2022年1月17日 V.1.01
2022年3月13日 V.1.02
「天地の道は恒久にして已まず」
天地の道とは永久に続いてやまないもの。
春夏秋冬の変遷と繰り返しは、昔から少しも変わらない恒久の道理。
阿刀田高 小説「サン・ジェルマン伯爵考」
あらすじ
父は死ぬ間際に「12月26日、夜の8時、帝国ホテルのロビーに行ってくれ。11年前にパリで約束した、サンジェルマン伯爵が待っている・・・。」と言い残した。
「サンジェルマン伯爵」とは「不老不死」を手に入れたということで有名な人物なのだが、そんな男となぜ父が?と思いながらも約束の日、そこへ行ってみると・・・。
「不老不死」は実在する ?
劉廷芝の詩「年年歳歳花相似、歳歳年年人不同」
花は毎年同じだけれども、それを見る人間は同じではないという、人生の無常を詠んだ詩とされていますが、サンジェルマン伯爵は「年年歳歳花不同」、よくよく見れば花も同じではない、毎年別の花が咲いている、という。
そして、ほんらい違うはずの花が同じであるとするならば、人間もまた、顔かたちは親子孫で違うにしても、親から子、子から孫へと同じ濃い血が受け継がれているという意味で「歳歳年年人也同(人もまた同じ)」ではないか。
そして、生化学的な血ではなく強い精神性という血を受け継いでいるという、しっかりとした意識 → パンセ(思想・考え方)こそが「不老不死の妙薬」であると言うのです。
このキャプテンは、本ブログの最後に、
① 自分がまだ白帯だった一年生のときに拳法を教えてくれた先輩とのツーショット
② 4年生として出場した最後の試合場で撮ったこの先輩との3年後のツーショット
その2枚の写真を並べることで、伝統の継承という大切なことを見事に表現してくれました。
高橋さんと新井さんの写真
https://ameblo.jp/rikkyo-kempo/image-12712966333-15039093773.html
https://ameblo.jp/rikkyo-kempo/image-12712966333-15039093777.html
「不老不死」とは、薬などではなくパンセ(思想・考え方)であるとすれば、「先輩後輩の絆によって伝統を継承している」と真に自覚することのできる人は、まさに不老不死(永遠に繰り返す生命いのち)を得た、といえるのでしょう。
更に、彼女の後輩のこんなブログがありました。
https://ameblo.jp/rikkyo-kempo/entry-12712966333.html
「今はまだ先輩の遠い背中を追いかける立場ですが、いつかその背中を追い越せるようになりたいです。」(NEW!2021年10月23日(土) 15時41分01秒)
「満ちれば欠け、欠ければ満ちる月の道理」
彼女がいなくなれば、やがてそれに換わるリーダーが必ず現れる、そのタイプや出現のサイクルに違いはあれど。それが伝統というもの、不老不死というもの。
(40年前の日大には、ピラニア軍団率いるジンギスカン的凶力なリーダーがいましたが、爾来今日に至るまで、その法を継ぐ人は現れていないようです。しかし、この大学ほど巨大になると、その出現の周期も長くなろうというもの。ハレー彗星と同じくらいといわれているので、あと100年くらいかかるでしょう。)
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