第11話統合失調症発症

うつ病は治ると思っていたが事態は好転しない。大学病院で診てもらうと、うつ病ではなく統合失調症だった。

統合失調症の薬は昼間眠たくてしょうがなかった。仕事が続けられなかった。

子供がまだ小さいうちに治療に専念して、またどこかで働こうと考えた。

精神を病んだ僕に、課の連中は僕を無視した。くそがっ!

退職日、挨拶を総務課と海上作業課の上司に挨拶した。係長は相変わらず、がっかり長で小言を言っていたが無視した。

僕は帰りに、自社ビルにお辞儀していつもの角打ちでビールを飲んだ。


帰宅すると、嫁さんとお義姉さんがいて花束をもらった。7年間お疲れ様でした、と。

その日はしこたま酒を飲んだ。

7年間勤めても、「元気で」とか、「お疲れ様」とか会社の連中は言わなかった。くそ会社が!24時間勤務ばかりしていたから病気になってしまったのに!不眠症から3年後には統合失調症になってしまったではないか!

いつも小さな息子の世話をしているので、嫁さんに

「今日は遊んできなさい、子供面倒見るから」と言うと

「ありがとう」と言って同級生で子持ちの友達とお茶しに行った。

息子は1歳過ぎでアンパンマンとトーマスが好きであったので一緒に遊んだ。

1ヶ月休んでから児童福祉私設の職員になった。しかし、昼間飲んでいる薬の名前から精神病がバレてクビになった。

ここから、長い闘いがはじまるのだ。

僕が31歳の頃である。

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