277.やっぱりババが残るみたいです。
とりあえずムラクモ達のことはキクに任せました。私たちのことを説明してもらうのに適任ですからね。
まさかとは思いますが、あなたまで変なことを吹き込んだりしないでしょうね。
基本的にムラクモ達には騎士団を任せたいと思ってるのです。服装などはおいておくとして、戦力として遊ばせておくことはないと思うんです。
せっかく苦労してパスワードを唱えたんですから・・・
「メイドさんとかが来るまであと何日かかりますね。」
「そうね、王国側も帝国側も1週間程度かかるんじゃないかしら?」
それまでは何をしてましょうか・・・そういえばレイナのお兄さんが大使としてこちらに来たいとか言ってましたか・・・
「島の中に大使館を作った方がいいでしょうか?」
「カオリ、ごめんね・・・うちの兄が無理言ってたせいで・・・」
「別にいいですよ。大したことではないですから。帝国のだけでなく王国の大使館も作った方がいいですよね?」
「そうね、帝国から大使が来ると言うなら王国も出さないといけないものね。正直な話、私達がいるからいらないと言ってもいいんだけどね。」
「確かにアリスの言うとおりですね・・・」
「兄のことは断りましょうか?」
「別に構わないですよ。」
「ありがとう、カオリ・・・」
「それじゃあ、私も兄に恩を売っておこうかしら・・・」
「アリスのところもお兄さんを呼ぶんですか?」
「そうね、私のことを散々虐めてくれたから色々条件をつけてあげようと思うけどね。」
そういえば成人の儀で色々妨害とか受けてましたね・・・アリス・・・悪い顔してますよ・・・どんなお兄さんであったにせよ、一応家族になったのですからあまり酷いことはしないでくださいね・・・
まぁ、大使の事は2人に任せておけばいいでしょうから、私は建物を作ってしまいましょう。
この城に近い所にふたつ建物を建てましょう。大きさは・・・適当でいいですね。2つとも1度にやってしまいますが、3日ぐらいかけて出来上がるように調整しましょう・・・あんまり早く作ってしまうとアリスにまた心配をかけますから・・・
「ねぇ、アリス・・・メイドさん達が揃うまでにやっておくことってあるかな?」
「別にないんじゃないかしら?本当ならもっと色々あるのだけど、セバスが来てくれてるでしょ。雑務はみんなやってくれてるのよ。」
やりますね・・・執事として作りましたがなんでもこなしてくれるのですね・・・有難いです。さすがにアヤハ達とは違いますから撫でてあげるのはダメでしょう・・・えっ・・・撫でて欲しいのですか・・・別に構いませんが、似合いませんね・・・
「やることがないようなら、またゲームでもして遊びましょうか。」
「ゲーム・・・ですか?」
「そういえばレイナはしたことなかったですね。」
「人数もいますし、ババ抜きでもしましょうか?」
空間収納からトランプを取り出してテーブルの上に広げましょう。
「なんですか・・・この綺麗な紙のようなものは・・・」
「プラスチックと呼ばれるもので、こちらの世界にはない素材ですね。」
「アヤハ、ユキとユウゴを呼んできてもらえますか?」
『はい、カオリお母様。』
みんなで遊んだほうが楽しいですし、ここしばらく忙しくてユキとユウゴを構ってあげてなかったですから・・・
まずは、レイナにババ抜きのルールを教えましょうか・・・簡単ですし、すぐに覚えられますね。
今度はレイナも加わりましたし私が連続で負けることもないでしょう・・・
なぜでしょう・・・どうしてもババが私のとこのに残ります・・・レイナが入っても負けるのは私ばかりですね・・・
「カオリ・・・私がババを貰ってあげようか・・・」
「えっ・・・」
レイナ・・・どうして私がババを持ってるってわかるのですか?
「これだよね・・・」
見事にババを持っていかれました・・・
「カオリ・・・あなたってすごく顔に出やすいのよ・・・」
「顔にって・・・」
「レイナがババを掴んだ時にやけてたわよ・・・」
「えっ・・・本当ですか・・・」
「カオリママ笑ってたよ。」
「うん、いつもそうだよ・・・」
ユキとユウゴまで・・・それで私がずっと負けてたのですか・・・それで私のところにババが残るのですね・・・納得です・・・
しばらくはトランプで遊んでいればいいですね・・・メイドさん達がきたらそれに合わせて部屋の準備なんかも始めましょう。
ユキとユウゴにはまたリバーシを出しておいてあげましょう。トランプばかりで飽きてしまうでしょうから・・・
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