260.秘密を話すみたいです。
お城の一室を借り受けています。大きな部屋ですね・・・部屋の中に使用人用の部屋までありますよ・・・コトハとメイドさんはそこで休んで貰いましょう・・・
『カオリかぁさん・・・疲れてる?』
「そうね・・・ちょっと疲れたかしら。」
『マッサージした方がいい?』
それはいいですね。本当なら温かいお風呂に入ってからにしたいところですが、ここではそんな我が儘も出来ません。コトハにマッサージをお願いしましょう。
「コトハにマッサージをお願いするのも久しぶりかしら?」
『うん、そうだよ。もっと言ってくれてもいいよ。』
「そうね・・・これからはもっとお願いしようかしら。」
そのままウトウトしてしまったようです・・・
「カオリ奥様、お客様です。」
「来客ですか・・・誰でしょうか・・・」
「レイナ様がいらっしゃっておりますがいかがいたしましょうか?」
「通してください・・・」
なぜ、レイナ様が?私のお嫁さんになるからですか・・・そうですね・・・
「あの・・・おじゃまでしたでしょうか・・・」
「そんな事はありませんよ。」
「でも、お休みだったのでは・・・」
メイドさんが櫛を入れてくれます・・・髪の毛が刎ねてましたか・・・恥ずかしいですね・・・
「え、ええ・・・ちょっと横になっていただけですよ。」
よく寝てました・・・
「あの・・・これからなんとお呼びすれば・・・」
本当に大人しい娘ですね・・・猫はかぶってなかったという事でしょうか・・・
「カオリと呼んでください。私もレイナと呼ばせて貰います。それでどうでしょう?」
「は、はい・・・カオリ・・・様・・・」
「様は要らないですよ。レイナ。」
真っ赤になってますね・・・キスなんてしたら茹で上がってしまいそうですね。
「か、カオリ・・・」
「なんですか、レイナ。」
うつむいて耳まで真っ赤になってますよ。ちょと面白いですね。
「それで、何か用でしたか?」
「それは、その・・・お父様にカオリ・・・の所ですごしてくればいいと言われて・・・」
さっきから気にはなっていたのですが、抱きかかえているのは枕ですか?今晩ここで一緒に寝ると・・・
まぁ、女の子同士ですし・・・いいんですけどね・・・何かあるわけでもないのですから・・・
「一緒に寝ますか?」
「ひゃ、ひゃい・・・」
盛大に噛みましたね・・・でも可愛い返事です。
特に何事もなく朝までゆっくり寝ましたよ。本当に何もありませんでしたよ。ただ、寝てただけです・・・
「カオリ・・・おはようございます。」
「おはよう、レイナ。」
この生活が1ヶ月近く続くのですね・・・お城に部屋をあてがわれたおかげで自宅に帰れません・・・アリスにも会えませんし、お風呂だって・・・ここにもお風呂はありますが、あんまりゆったり入る感じのお風呂じゃないんですよ。お湯も温めですし・・・
結婚が決まって、2週間ほど経ちました。その間に自宅に帰れたのは2回だけですね・・・アリスに色々言われていますが、今回ばかりは自分が悪いので仕方がないです。
この際レイナにも色々話してしまって夜は自宅に帰るというのも手ですね・・・どうせ早くにわかるか、あとでわかるかだけの差ですね・・・
「レイナ、ちょっといいかな?」
「はい、何でしょうか。」
「実はね、レイナに話しておかないといけない事が色々あるの。」
「私にですか?」
「誰にも話しちゃいけない事なの。守れる?」
「はい。大丈夫です。カオリとの秘密ですね。」
「女神様に誓って誰にも話さないって誓ってちょうだい。」
「えっ・・・」
この世界で女神様に誓ってと言うのは制約のようなもので、重要な約束事にしか使わないそうです・・・
「誓える?」
「は、はい。女神様に誓って誰にも話さないと誓います。」
これで大丈夫ですね。もう、面倒くさいので全部話しちゃいましょう。
転生者だとか、アヤハ達の事から、女神様の加護の事とかも・・・話している途中で倒れてしまいましたね・・・オーバーフローですか・・・
レイナをベッドに連れて行き休ませてあげましょう。私ですか?もちろん隣で寝ますよ。いつも通りです。
抱きついてこないので、いつもより静かなくらいです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます