152.金色の建物みたいです。
シャーロット様のところに来ています。お屋敷を建てる約束ですからね・・・日本風というとどうしてもお寺とかそんな感じのしか浮かんでこないんですよ・・・
やっぱり有名どころで金色に輝くあれですか・・・金はないのでそれっぽくですが・・・
あとあれって池の畔に発っていたんでしたっけ?池はないですからあとで枯山水風にしておきましょう。
さて、かなり大がかりなクリエイトになりますね。色んな材料を庭に並べておきましょう。きっとかなり大きな繭が出来るのでしょうね・・・
期待を裏切ってくれますね・・・建設中と書かれた垂れ幕が下がってますね・・・足場が組まれてブルーシートのような物で囲われてますよ・・・確かに建設中はこうなりますよね・・・想像力依存ですか?でもあの繭は何ですか?よく分からないスキルですね・・・女神様に聞きたいところではありますね。
結構大がかりな建物ですからね・・・まるっと1日かかるみたいです。それでも1日で家が建つなんてとんでもないスキルですね。
「シャーロット様、完成まで1日かかるみたいですね。」
「・・・・・・・・・・」
「しばらく待ってくださいね。」
「・・・・・・・・・・」
「なんで無言なんですか?ちょっとは喜んでくださいよ。」
「アリスから少しは聞いていたのだけど、ほんとに常識外れなのね・・・」
「ちょっ・・・常識外れって・・・」
確かに常識外れなスキルなのはわかりますが、私が常識外れと言われるのは違うと思うのですが・・・
「でも、どんなお屋敷が建つのかしら?ちょっと楽しみだわ。」
「シャーロット様もご存じだと思いますよ。京都にある有名なお寺ですから。」
「京都の・・・やっぱり東寺かしら?五重塔とか・・・」
「そういえばそんなのもありましたね・・・忘れてましたよ。私が選んだのはインパクトの強いやつですよ。」
「そうすると、金閣寺かしら?あれはインパクト強いですから。」
「ええ、正解です。金はないので、それっぽくなるようにしたつもりですよ。」
私がシャーロット様とそんな話をしていると王女殿下がつまらなそうにこっちを見てますね。話しについて行けないからでしょうね。
「王女殿下。明日になればちょっと・・・いえ、かなりすごい物が見られますよ。」
「すごい物ですか?」
「ええ、シャーロット様にふさわしい建物ですね。」
「まぁ、カオリはお世辞が上手いわね。」
「おばあさま、そんなにすごい建物なのですか?」
「そうね、見ればわかりますよ。」
明日を楽しみにしてもらいましょうか。
翌日、少し早めにシャーロット様のところに来ています。シャーロット様もそわそわしている様子です。久しぶりに見る日本建築ですからね。楽しみでしょう。
足場が外れ、ブルーシートが消えていきますね。中からは立派な金閣寺が出てきましたね。ちゃんと金ピカですよ。何が貼られているか気になるところですが今回は無視します。
「シャーロット様、どうですか?」
泣いてますね・・・懐かしいのでしょうね。
「この世界に来て、金閣寺が見られるなんて・・・カオリ、ありがとう・・・」
金閣寺ってあまり広くはないんですよね。金閣寺の裏手に書院のような建物も作りましたよ。主にそっちを使ってもらってこっちは息抜き程度に考えてもらってもいいですよ。
もちろん前の建物は壊して広い庭にしましたよ。私の覚えている限りではありますが枯山水っぽく・・・
「ところで、金閣寺の内装はどんな感じにします?」
「そうですね・・・そう畳張りとかもいいですね。」
「畳にするには結構な広さがありますよ。」
そうなんですよ、狭いと言ってもそこそこの広さはありますからね・・・3階建てで3階部分でも確か20畳くらいあった気がします。
「そうですね、1階を洋風。2階、3階を和風にしましょうか?それなら和室と洋室でお茶が出来ますよ。」
「そうね、3階建てだしそんな感じでお願いしようかしら。」
楽しそうですね、作る私も結構楽しんでますけどね。寒くならないように、こっそり断熱素材入れたりしますよ。風情がなくなるかもわかりませんが、窓にもガラスを入れましょう。これで住みやすくなるでしょう。
まぁ、私が住むわけではありませんが、快適にしてあげたいですからね。なるべく目立たないように隠しながらです。
「こんな感じでしょうか・・・色々弄りましたが、外見はほとんど変わってません。中は快適に暮らせるよういろいろ考えましたよ。」
「そうですね、和風というより日本人っぽい作りね。和洋折衷で、懐かしい感じがするわ。」
喜んでもらえたようです。わたしの家もこんな感じでやりましょうか・・・
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