034.盗賊を退治したみたいです。

 出来てしまったマジックバッグについてはもういいでしょう・・・これからは作る前に下調べが必要ですね。中に入る総量を考えればそこまで珍しいものではないそうですが、この大きさでと言う所だそうです。私の場合クリエイトは想像力依存ですから容量比というのは関係ないんですね。指輪に馬車でも入れれるわけで・・・それいいかもしれませんね。中に入ってるではなくて変化するんだと言い張るんです。いいかもしれません。そういったアイテムがないか聞いてみましょう。

 結果、そんな便利なものはありませんと言い切られました。さらに、そんなのまで作れるんですか?みたいな目で見られてしまいましたよ・・・ままならないものです。




 さて、朝食も終わりましたし出発しましょうか。今度は途中に村もなく2日かけてタイランスまでですね。休憩場所的なものは一応あるそうです。ちょっとした広場ですけどね・・・何事もなく着けばいいのですが・・・あっ、これフラグでしたね。ダメなやつです。本当に何もないことを祈りましょう・・・


 『母様。前の方で馬車が襲われてるみたいですけどどうしますか?』

 「え、襲われてる?どの位先?」

 『えっと、10㎞位先です。』

 「アリスさん、どうしましょうか。10㎞位先で馬車が襲われてるらしいんですけど。」

 アリスさんとアンナさんが私のこと睨んでますがこれって緊急事態なんじゃないでしょうか?

 「アリスさん?」

 「カオリさん、どうしてそんな先のことが判るんですか?10㎞ってそこまで見えないでしょ?」

 まぁ、判るものは判るんですから仕方ないじゃないですか。それよりどうするかでしょ?

 「じゃあ、基本無視と言うことでいいですか?」

 「今から急いでも1時間位は掛かってしまうんですから助けるにも無理でしょう。それでも出来るだけ急いでもらえますか。」

 イロハなら間に合うかしら?

 『イロハ、アヤハ、ちょっと先行して助けに行ってもらえる。コトハは御者をお願い。』

 3人に任せましょう。きっと大丈夫でしょう。

 「2人とも出来るだけ殺さずにお願いね。」

 『『はい。』』

 いい娘達ですね。コトハもごそごそと御者台に行ってくれます。

 あれ?アリスさん達が遠い目をしていますね?何かあったんでしょうか?

 「コトハ、襲っているもの達は何人位?状況を知りたいの。解る?」

 『えっと、多分襲ってるのは20人位。6人位が戦ってると思う。』

 なるほど、けっこうな規模ですね。まぁ、イロハ達なら問題ないと思いますが。殺さないでくれると助かりますね。

 「カオリさん、20人ってかなりな規模の盗賊よ。イロハさん達だけで大丈夫なの?」

 大丈夫だと思いますよ・・・大丈夫でないのはイロハ達の相手になる盗賊でしょうね。生きていると良いのですが・・・

 「大丈夫だと思いますよ、襲ってくる盗賊達は殺してしまっても大丈夫でしょうか?」

 殺すとまずいなんて言われると大変ですね。

 「ええ、それは大丈夫だけど。自分たちの命が優先ですからね。」

 ならいいですね。全滅していても問題なしですか。何人か捉えてくれてればありがたいですね。


 到着するまでやはり1時間程掛かりましたか。盗賊は全員倒れてますね。手伝ってもらったのでしょうか。ちゃんと縛られてますね。

 「イロハ、どうでしたか?」

 『はい・・・姉様が弓でほとんど倒してしまいました・・・』

 そういえばほとんど全員が足を怪我してますね。アヤハのせいでしょうか。アヤハが褒めてアピールをしてますね。褒めてあげましょうか。

 「アヤハ、頑張ってくれたみたいですね。ありがとう。」

 『はい、お母様に作ってもらった弓が役に立ちました。5㎞先でもしっかり当たるようになりました。』

 ゴ〇ゴ13を超えましたね。イロハが到着する前に狙撃ですか・・・こわい娘ですね。

 「ねぇ、カオリさん・・・後でその弓のことも色々オハナシ出来るかしら・・・」

 あ、これはダメなオハナシですね・・・いいじゃないですか・・・私たちの自衛のための武器なんですから・・・

 「カオリさん、いいですね・・・」

 う、そんなに睨まないでください。

 「・・・はい・・・」

 それにしても馬車もボロボロなら周りにいる人たちも怪我がひどいですね。こればかりは私もなんとも出来ませんが・・・薬草なら持ってますが、薬草だけでもなんとかなりますかね?

 「アリスさん、傷薬とかありますか?薬草だけでも何とかなるならいくらかあるんですけど・・・」

 「カオリさん、薬草持ってるんですか?助かります。無いよりずっといいですよ。私たちもそんなに余分はありませんからね。」

 その後、薬草を皆に配りましたよ。かなり感謝されましたね。あちらもそれほど持ち合わせがなかったようです。聞いてみた所、商人さんのようです。冒険者を6人護衛に雇ってはいたのですが盗賊の数が多くて防戦一方だったそうです。あと少し遅かったら全滅だったそうです。こわいですね・・・

 行き先はタイランスだそうなので一緒に行きますか。まずは野営地までですね。


 あちらの護衛の人がアリスさんに挨拶してましたね。そういえばギルドの受付でしたね。知ってて当然ですね。でも、怪我程度で済んで良かったです。でも、これって護衛依頼的にはどうなんでしょうか?本来なら失敗生きて帰れなかった可能性大ですよね?え、結果が全て。生きて目的地に着けばそれでOK?なるほど、運も実力のうちですか。

 え、盗賊ですか?全員縛り上げて置いてきましたよ?連れてくるわけ無いじゃないですか。危ないだけです。町にはアリスさんが何やら魔法のようなもので知らせてましたから大丈夫でしょう。便利な魔法ですね。私?知らせる人がいませんよ。必要ないですね。

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