ディリューショナル リアリティー
紫泉 翠
プロローグ こんな事、ありえないだろうが!
事の始まりは突然であった。
俺ー
パチッ.........
急に部屋が停電した。
慌ててほかの部屋を確認してみるがすべて付かない。
急いで玄関先にあるブレーカーボックスを確認に行く。しっかりと作動しており、これが原因ではなかったようだ。
何でだろう?まさか電気の送電を止められたのか⁉
でも、支払いは直接カードからの引き落としになっていたはずなんだが…。
まぁいいや。着雪などによる事故なら、しばらくしたら治ってくれるだろう。
なんてのんきに考えつつ、普段は使っていない灯油ストーブを引っ張り出して暖を取っていた。(結果としては、こちら側のうっかりで約半年前の分の料金が支払われていなかったことがのちに判明する。)
しかし、一向に復興する様子はない。おかしいなぁ。
もしかして、家ごとどっかの異世界に移転したとか?
もしそうだったら、さっきまでしていた『ドラゴンハンター』(通称:ドラハン)みたいな魔王とかがいる本格的なバトルが主力な世界がいいなぁ。
そんでもって、モンスターたちを狩って狩って狩りまくって手柄を立てるのだ!
でも、これはもちろん俺の妄想。勉強嫌いのゲーム馬鹿だけどそれぐらいは弁えているつもりだ。そんなこと思いつつ、つい居眠りをしてしまった。
そして、目が覚めたら朝であった。結構寝てしまっていたらしい。ストーブの灯油も切れていた。にしても周り静かすぎじゃないか?俺が暮らしている実家の一軒家は、周りに大通りが通っているため、いつも車がひっきりなしの状態のため、めちゃくちゃうるさいのである。なのに、今は全くもって車の音がしない。どうなっているんだ?
そーっとドアを開けると見慣れた大都会の欠片はみじんもなく、大の田舎のど真ん中にいた。でもどっかで見たことがある気も?
もしかして、これって異世界転移⁉
いやいやいや、マジで!?これ現実⁉こんなことありえないだろうが!!
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