無垢な黒
てくてく歩いている無垢な黒を
無垢な白は押さえてつぶす
目に入る先から次々つぶす
無垢な黒も死にたくない
死ぬために生まれたのに
死にたくないと思っている
無垢な白から逃げようとする無垢な黒
つぶされた無垢の黒のために戦おうとする無垢な黒
てくてく歩いているだけで
そこで休んでいるだけで
無垢な白につぶされる
無垢な黒にとってそれは殺戮だ
紛れもない殺戮で
されど無垢な白にとっては正義であり
自分を守るための戦いでもある
自分を守るためにためらいなく殺し
すっきりする
殺すことに執念を燃やす
無垢な黒も死にたくない
無垢な白につぶされる
無垢な白は穏やかにいたい
だから無垢な黒をつぶしていく
無垢は無垢同士で競争して
無垢は無垢に嫌悪し
白は黒をつぶす
黒は白をつぶせない
つぶそうとすると排除されてつぶされる
白だからとはなんだろう
白だから害されてもつぶされそうになっても
心をつぶして受け入れろと
白になれと大人は言う
その後に残るのは
勝利を手にした無垢な白
無垢な黒を見下したままの
無垢な黒をつぶしたことで
自分を守った無垢な白
無垢な黒はつぶされる
つぶされないためには逃げるしかない
たたかってはいけない
死なないためにはそれしかない
それが大人の世界なら
無垢な黒は子供のままで
無垢な白をつぶせるのは
きっと子供の無垢な黒だ
足元の蟻を片端からつぶす無垢な白から
つぶされずに足の裏を持ち上げて
転ばせられるのも無垢な黒
つぶされ慣れた無垢な黒は
死にたくないから戦いつづける
つぶされないように戦いつづける
てくてく歩いて戦いつづける
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