トランス・ゼロ〜紋章と精霊王〜
久木戸 ロラン
口伝
口伝―――作者不詳
今は昔、遙か
精霊は大気に満つ。
ある日、「それ」は、
何ものでもない「それ」を、人々は「大いなるもの」と呼んだ。
理の
世の理たる精霊はそれをよしとせず、王の
人は精霊と共に戦うことを望んだが、その力はあまりにも
火、水、雷、風、土、光、闇の
なれど「大いなるもの」の力、強大なりて、押し返すこと
王を失った精霊は
七精眠りし地は加護を受け、栄えた。
紋章を受けた人間は、ある者は国を
「大いなるもの」の目覚める日に備えて。
―――エルメル書 第二章三節冒頭
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