日記
@damgam
1月11日
今日も相変わらず体中の痛みで目を覚ます。またこの安っぽいソファで寝ていたみたいだ。なんだか埃っぽいから、そろそろ部屋に掃除機をかけないとなあ、などと思う。光を妨げるカーテンはタバコの匂いがこびりついている。天気の良い日にはカーテンを開けて、窓も開けて、新鮮な空気を部屋に入れることくらい私だってしているから、心配しないで大丈夫。
窓にコツコツと雨粒が当たる音が聴こえてくる。今日は久しぶりの雨天らしい。雨の日には’’ショーシャンクの空に’’のものまねをやりたくなってしまう。だいたいみんな分かってくれないけど。まあ、人前でやったこともないけれど。私は雨が嫌いだ。理由は単純で、濡れるから。気分が沈むから〜とか低気圧が〜とか言う人がいるけど、そんなのどうだって良い。たかが天気に気分を左右されるような人間は好きじゃない。そういう奴らは一生馬鹿を拗らせて死ねばいいんだ。
ついつい話が逸れてしまったが、今日は火曜日。午前中にオンライン授業を1つ、午後から対面授業を1つ、乗り越えなければいけない日だ。オンライン授業の内容といえば、フランス語応用なるもので、まあ正直なところ、上の空でもなんとかなる授業だ。私は相変わらず定位置であるソファに寝そべったまま90分間の退屈な時をやり過ごした。フレデリック・アンドレ先生に「ムッシュマノ〜」と名前を呼ばれ、回答を求められた時だけが面倒だ。これが対面授業だったと思うと、、、考えたくもない。
そして、午後の授業。これが問題だ、「教職入門」この授業のためだけに私は片道1時間半かけてへんぴな土地にある大学まで行かなくてはならない。しかも、今日は雨だ。駅までバスで行かなくては。しかし、バスはいい。なぜなら髪がボサボサにならないから。ヘルメットをかぶって、原付で駅まで行っている私としては、気がかりが一つ減るという点では嬉しいこと。だと思う。たぶん。
長くなりそうなので、「教職入門」については後日記述したほうがよさそうだ。まあ、退屈なのには変わりないが。
19:08分。帰宅。濡れたブーツのまま階段を上がり、部屋に帰ってきた。イヤホンを外す。T.Rexの‘’METAL GURU’’が流れっぱなしだ。イヤホンを切り。携帯から大音量で流し直した。ソファに腰掛け、お気に入りのピンク色のBicライターでタバコに火をつける。今日も長い長い一日が終わった。
一月十一日。4分の3ポッキーの日。私の好きな娘が昨日そんなことを言ってた。そういえば今日の朝、ポッキーの箱とおんなじ真っ赤なセーターを着ようとしていたことを思い出した。鏡の前に立ってやめたんだっけ。結局、私はローリングストーンズのイカしたTシャツを着てる。まあ、たぶん、この先もあの赤いセーターを着ることはないだろう。かわいいんだけどね。まあ、人生ってそういうものでしょう。ローリングストーンズのイカしたTシャツの首元から、私の体にあるトゲトゲが覗いている。何も変わることはない。今までも。この先も。ずっと。って言ってるみたい。Tシャツを脱いだ。流石に冬、寒い。鏡の前に立ち、鳥肌のたったトゲトゲをなぞった。私の手のひらは冷たかった。こんな時、抱き合えるような相手でもいたらいいな、と思った。あの娘はきっと夢の中で待ってくれているから大丈夫。と自分に言い聞かせる。
エアロスミスの’’Angel’’が流れる私の部屋。その小さな正方形の空間で、わたしはダンスした。ダンス。ダンス。ダンス。
買いたてのカーペットの上でタバコの煙がゆらゆらと舞う。灰が落ちる。
You’re my angel.
Come and save me tonight.
Come and make it all right.
今日はちゃんと布団を敷こうかなあ。
今日は良い夢が見れそう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます